前脛骨筋の解剖と痛みに効果的なストレッチとは?

このページにはプロモーションが含まれています。

前脛骨筋は歩行時やランニング時に痛みを訴える方が多い筋肉です。

今回は前脛骨筋の解剖と痛みに効果的なストレッチを詳しくお伝えします。

前脛骨筋という筋肉をご存知ですか?

 

前回足関節の底屈と背屈についてお伝えした際に、背屈の主動作筋として簡単にご紹介しました。

足関節の底屈と背屈が分からない方は、先にそちらをご覧ください。

あわせて読みたい
足関節の底屈と背屈ってどんな運動?使われる筋肉も紹介します 足関節ってどんな動きをするのでしょうか。またその動きには、どんな筋肉が関わるのでしょうか。 一緒に確認していきましょう。 足関節とは正式には距腿関節(きょたい...

前脛骨筋は背屈の主動作筋として使われるのですが、歩行時やランニング時、立位でバランスをとるときなど、たくさんの働きを担っています。

小さい筋肉なので、たくさんの仕事をすると当然疲れや痛みにつながることもあり、前脛骨筋の痛みを訴える方も多いです。

 

しっかり解剖を理解して、ストレッチを行いましょう。

 

目次

スポンサーリンク

前脛骨筋の解剖

まず前脛骨筋の解剖です。前脛骨筋の概要は以下です。

 


起始:脛骨の外側顆、脛骨体外側上部2/3、一部は下腿の深部骨間膜
停止:内側楔状骨(内側面と足底面)、第1中足骨底
作用:足関節背屈、足部内反
支配神経:深腓骨神経(L4~S1)

脛骨のすぐ横にあります。

脛骨が分かりにくくても、弁慶の泣き所のすぐ外側といえば分かるでしょう。

前脛骨筋の解剖イラスト図1

横から見るとこんな感じ。

前脛骨筋の解剖イラスト図2

停止は足の裏です。

前脛骨筋の解剖イラスト図3

 

前脛骨筋については、身体活動研究家の中島卓也先生が動画で紹介されています。

いつもながらめちゃくちゃ分かりやすいので、そちらもご紹介しておきます。


引用) 理学療法士による身体活動研究Blog

 

手を当てて足関節を背屈させると前脛骨筋の収縮が確認できます。

前脛骨筋の触診

 

ここまではよろしいでしょうか。

 

スポンサーリンク

前脛骨筋のストレッチ

では前脛骨筋のストレッチを実際にやっていきましょう。

 

前脛骨筋の主たる作用は足関節背屈で、もうひとつ足部の内反にも作用します。

ですから、足関節の底屈・足部の内反の逆、足関節の底屈と足部の外反方向に動かせばストレッチがかかります

 

足関節の底屈と背屈はこちら。

足関節底屈と背屈

足関節は底屈方向に伸ばします。

足関節底屈位1

 

足部の内反と外反はこちら。

足関節内反1

足関節外反1

前脛骨筋のストレッチでは、足部を外反方向にします。

 

椅座位、立位、床座位の3通りの方法をお伝えします。

 

椅子に座って行う方法

これが一番安全で、一番簡単かもしれません。

椅子に座った状態で伸ばしたい方の足関節を底屈、足部を外反方向に伸ばします。

前脛骨筋のストレッチ座位での方法2

 

立位で行う方法

これもやりやすいですが、行う際にはどこか掴んで転倒に気をつけてください。

前脛骨筋のストレッチ立位での方法2

 

床に座って行う方法

最後は床に座って行う行う方法方です。

片脚を組んで、自分の手で足関節底屈、足部外反の方向に伸ばしましょう。

前脛骨筋のストレッチ座って行う方法2

 

椅子に座って行う方法や立位で行う方法と違い、自重(自分の体重)が使えない分、伸張感が得られにくいです。

 

ダイレクトストレッチも併用する

前脛骨筋はハムストリングスなど、他の筋肉よりもストレッチをしている感じが分かりにくいです。

これは腱が長い筋肉ではよくあることです。

 

そんなときにはダイレクトストレッチをしてから行うと、ストレッチの効果は得やすいです。

ダイレクトストレッチ理論が分からない方は、先にこちらをご覧ください。

関連記事

あわせて読みたい
ダイレクトストレッチとは?方法と効果を考えてみる ストレッチにはいろいろ方法がありますが、今回はダイレクトストレッチをご紹介します。 タイトルにあるダイレクトストレッチですが、あまり聞いたことがないかもしれま...

 

前脛骨筋のダイレクトストレッチは前から筋肉を押さえます。

前脛骨筋のダイレクトストレッチ1

 

スポンサーリンク

まとめ

前脛骨筋の解剖と痛みに効果的なストレッチについてお伝えしてきました。

いつも申し上げておりますが、筋肉の場所をしっかり理解して、その部分に伸張感が得られているか確認しながら行いましょう。

 

前脛骨筋は小さな筋肉ですが、人の歩行や立位には大切な仕事をしています。

良いコンディションで、しっかり使えるようにしましょうね。

目次