腹筋を鍛えたいなら解剖図を見て正しく理解しよう

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「腹筋を割りたい!」「かっこいい腹筋になりたい!」と思っても、そもそも腹筋を正しく理解できていますか?

今回はいわゆる「腹筋」について、解剖図を用いて解説していきます。


 

腹筋という言葉を聞いたことがない方はいないでしょう。筋トレで鍛えたい筋肉の代表格ですよね。割れた腹筋に憧れる方も多いのではないでしょうか。

ただ腹筋についての理解が乏しく、ただ何となく筋トレをしている方もいますので、解剖図を見ながらイメージを膨らませてみましょう。

 

目次

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腹筋はひとつではない

そもそも腹筋と呼ばれる筋肉は実はありません。普段話題上がる腹筋は「腹部にある筋肉」の総称です。

ですからまず腹部にある筋肉をピックアップしてみましょう。

 

大きく分けると、腹直筋、腹斜筋、腹横筋の3つがあり、腹斜筋は内腹斜筋と外腹斜筋があります。

 

ではそれぞれの筋肉を詳しく見ていきましょう。

 

腹直筋

まずは一番有名な腹直筋からいきましょう。「腹筋が割れてる」「腹筋を鍛える」など、いわゆる腹筋はこの腹直筋を指していることが多いです。

 

こういうやつですね。

腹筋を鍛えたいなら解剖図を見て正しく理解しよう

 

では解剖図で確認します。

まず人間の皮膚をめくった状態。腹直筋はお腹の前面の一番表面にあります。

腹直筋解剖図1

分かりにくい方のために腹直筋だけにしてみましょう。

腹直筋解剖図2

 

腹直筋の真ん中の縦の線は白線、横の線は腱画と呼ばれ、1つ1つの筋腹(きんぷく)を区画分けしています。腹直筋がシックスパックと呼ばれるのはこの区画が6つあるからです。

腹直筋は恥骨結合や恥骨稜を起始とし、剣状突起や5~7の肋軟骨に停止します。

 

腹直筋の作用は何といっても体幹の屈曲。いわゆる腹筋運動のように体を折り曲げてくる動きで使います。もちろんこれは腹直筋単独で動いた場合ですので、実際には他の筋肉と共同で働いたりします。

呼吸の呼気(吐くとき)にも腹筋は強く収縮します。

 

腹斜筋

これは外腹斜筋と内腹斜筋に分けてみていきます。

外腹斜筋

腹直筋の両サイドにあります。

外腹斜筋解剖図

 

内腹斜筋

外腹斜筋をめくると中からでてきます。

内腹斜筋解剖図

同じ側の外腹斜筋と内腹斜筋が収縮すると、体幹は側屈(横に曲がる)します。また外腹斜筋と逆側の内腹斜筋が収縮すると、体幹をねじりながら曲げる動きが起こります。

 

腹横筋

腹横筋は外腹斜筋と内腹斜筋のさらに深層に位置しており、腹部のインナーマッスルとして注目されています。

少し分かりにくいですが、内腹斜筋をさらにめくると腹横筋が現れます。

腹横筋解剖図

 

腹直筋は腹部の前壁をなしていて、一番表層にあるのでアウターマッスルと言われています。側壁に外・内腹斜筋があり、側壁から後壁の深部には腹横筋があります。

輪切りにすると、こんな位置関係になっています。

腹筋解剖図5横断面
引用)図解入門よくわかる股関節・骨盤の動きとしくみ (How‐nual Visual Guide Book)

ここまで解剖は大丈夫でしょうか。

 

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腹筋の役割

一昔前は腹部を鍛えるといえば、ボクサーが行なっているように仰向けに寝た状態から身体を起こしてくる運動がよく選択されていました。

この方法で鍛えられるのは腹直筋が中心です。

 

ボクサーの場合、腹部を打たれる衝撃に耐えなければいけませんので、アウターマッスルは表層で鎧の代わりをしてくれます。

またボディービルダーやモデルさんの場合、見栄えをよくするために腹直筋が鍛えられます。

 

外的刺激から身を守ったり、見栄えがよくなる腹直筋ですが、身体を支える役割は少ないです。筋肉隆々のプロレスラーに腹横筋の運動をしてもらったら、日頃から腹横筋を鍛えている主婦よりできなかったという逸話もあるくらいです。

そういう意味で側壁に位置する腹斜筋や、側壁から後壁の深層に位置する腹横筋が、身体を支えるためには重要になってきます。特に腹横筋はコルセットの代わりをするとも言われており、体幹の安定には欠かせない存在です。

 

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まとめ

腹筋群について詳しくお伝えしてきました。

 

腹筋は骨盤と上半身をつなぐ重要な体幹を支える重要な筋肉です。

ただし解剖やその役割を理解して鍛えないと、せっかくの努力が無駄になってしまいますので注意しましょう。

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