ストレッチにはいろいろ方法がありますが、今回はダイレクトストレッチをご紹介します。
タイトルにあるダイレクトストレッチですが、あまり聞いたことがないかもしれませんね。
ストレッチの方法は知っているようで、どれが正しいのかわからない人も多いです。
まず最初に簡単にストレッチについて復習してみましょう。
スタティックストレッチとダイナミックストレッチ
私たちが普段行っているストレッチはスタティックストレッチと言われる方法が多いと思います。
スタティックは英語で static と書き、日本語では「静的な、静止の」と訳されます。
簡単にいうと止まってやるストレッチのことですね。
こちらの写真はいわゆるアキレス腱のストレッチ(実際には下腿三頭筋のストレッチ)ですが、止まってジワーっと伸ばす場合、スタティックストレッチとなります。
スタティックストレッチともうひとつ、ダイナミックストレッチと言われる方法があります。
ダイナミックは英語で dynamic と書きますが、staticの対照となる言葉ですから、日本語では「動的な」と訳されます。
これはなんとなくイメージできるのではないでしょうか。
ダイナミックストレッチは関節が動く運動の中で筋肉を伸ばしていく方法ですね。
小学校の頃を思い出して欲しいのですが、さきほどのアキレス腱のストレッチでは前後に揺れていませんでしたか。
あの方法も、いまから考えるとダイナミックストレッチに分類されますね。
スタティックストレッチとだダイナミックストレッチについては、ご理解いただけたでしょうか。
では、本日のテーマであるダイレクトストレッチにいきます。
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ダイレクトストレッチの実際
ダイレクトストレッチはその名の通り、ダイレクトすなわち筋肉を直接ストレッチする方法です。
どのような理屈かは写真を見てもらうとわかりやすいので、写真を使いながら説明していきます。
ダイレクトストレッチの理屈
まず筋肉をゴムにたとえます。
平行棒にセラバンド(運動用のゴム)を張りました。
筋肉はこのように一方が起始、もう一方が停止として骨に付着していることがほとんどです。
その起始と停止を引き離すように動かすことが、いわゆるストレッチです。
そのとき、停止が引き離されるパターンもあれば、起始が離れるパターン、起始と停止の両方が離れるパターンもあります。
ダイレクトストレッチでは筋肉(この場合でいうゴム)を、直接押さえて伸ばすことによってストレッチをかけます。
こんなイメージです。
「これで本当に伸ばされているの?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、二等辺三角形を思い出してみれば伸びることがわかります。
わかりやすく直角二等辺三角形を例にしてみます。直角二等辺三角形の一辺の長さは、1:1:√2でしたね。
√2は中学生のときに習った「ひとよひとよににとみごろ」ということで、1.414・・=約1.4です。
約1.4だった筋肉がダイレクトストレッチをかけることによって、1+1で2の長さになります。
これがダイレクトストレッチの理屈です。
ダイレクトストレッチの方法と効果
ダイレクトストレッチの方法はいたって簡単。伸ばしたい筋肉の一部を押さえて伸ばすだけです。
ダイレクトストレッチの時間ですが、1分押さえればいいという意見もあれば、5分、10分押さえた方がいいという話もあるので、このあたりは症例によると思います。
注意していただきたいのは、筋腹(筋肉の端以外の部分)を押さえて伸長すると、筋肉と腱の移行部にスタティックなストレッチよりもストレスが強くかかるので慎重に行った方がいいでしょう。
ダイレクトストレッチは、短くなっている筋肉やかたい筋肉を伸ばすときに有効だと思います。
またいきなりスタティックストレッチができない場合(もちろんその場合ダイナミックストレッチも行いにくいと思いますが)、まずかたい部分にダイレクトストレッチを行ってから、スタティックストレッチを行うと伸びやすくなります。
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まとめ
ダイレクトストレッチについてお伝えしてきました。
基本的にはスタティックなストレッチを中心に行っていけばいいと思うのですが、伸ばしにくい筋肉やかたい筋肉にはダイレクトストレッチも織り交ぜながら行っていくと伸びやすくなります。
参考になれば幸いです。