大腿部(太もも)に筋肉も、股関節をまたぐものがあります。
今回ご紹介する股関節の解剖は大腿直筋と縫工筋です。
シリーズでお伝えしております股関節の筋肉の解剖ですが、今回は大腿直筋と縫工筋です。
大腿直筋、縫工筋ともに、股関節の上部から膝関節の下に伸びている長い筋肉という点でよく似ています。
でも起始や停止、作用も全然違いますので注意が必要です。
それでは早速いってみましょう!
大腿直筋
下前腸骨棘と寛骨臼上縁から脛骨の脛骨粗面、外側顆と内側顆まで伸びていきます。
この筋肉は股関節を屈曲(まげたり)、膝を伸ばすのに働きます。
理学療法士の中島卓也先生が動画で説明しているので、そちらもご覧ください。
大腿直筋と聞くとピンとこない方も多いかもしれませんが、大腿四頭筋の1つと言うと少しイメージできるかもしれませんね。
大腿四頭筋は大腿前面(太ももの前)のほとんどを占める大きな筋肉で、膝痛の方はもちろん、私たちが生活していく中で、本当に重要な筋肉です。
『四頭筋』と言うのは『4つの頭をもつ筋肉』という意味で、大腿直筋、外側広筋、内側広筋、中間広筋の4つからなります。
この中で股関節に関わる(股関節をまたいでいる)のは大腿直筋だけです。
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縫工筋
大腿(太もも)前面で一番表層にある筋肉で、上前腸骨棘を起始にもち、大腿前面を斜め降りてきて、脛骨内側面上部につきます。
縫工筋が単独で働くと、あぐらをかくような運動となります。すなわち、股関節の屈曲、外転、外旋ですね。
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まとめ
大腿直筋と縫工筋についてご紹介してきました。
大腿直筋は大腿四頭筋とイコールではないので注意が必要です。
また大腿直筋も縫工筋も股関節屈曲の補助筋と腸腰筋を助けます。
逆の角度から言うと代償に使われる可能性があるということですから、使っている筋肉はしっかり見分ける必要があります。