大腿骨は人間の骨の中で一番太く、長い骨です。
その分大腿骨には多くの役割があり、多くの筋肉が取り巻いています。
股関節を知るには解剖を知る必要があります。解剖って医学の基本ですからね。
その中でも骨を知ることは解剖の基礎の部分を抑えることになります。
股関節の骨でいえば骨盤と大腿骨に分かれます。
今回はその大腿骨について一緒にみていきましょう。
股関節の解剖はここから始まりますので、しっかり理解しましょうね。
大腿骨の解剖
大転子
大転子って聞いたことありますか?大腿骨の大転子って理学療法士にとっては、とても重要なんです。
なぜ重要なのか?
それは重要な筋肉の付着部(停止部)になったり、見逃してはいけないランドマーク(目印)になるからです。
大転子の位置を獲得しておきましょう。
大転子は下肢(足)の長さを計測するときにランドマークになるので、理学療法士は必ず触診することがあります。
触診するならお尻とふともものちょうど中間の外側ぐらいにあります。
骨模型や図でみると分かりやすいのですが、なかなか自分で触るとなるとわかりにくかもしれませんが、このあたりです。
大転子には中殿筋、小殿筋、梨状筋、上双子筋、下双子筋、内閉鎖筋が付着しています。
また転倒すると、大転子を強打することがあります。
ここを強打すると大腿骨頚部骨折といって、寝たきりにつながる大変な骨折になる可能性があります。
小転子
先日お伝えした大転子は大腿骨の外側でしたが、小転子は内側にあります。
小転子は触診することはあまりないですが、小転子に付着する筋肉はとても重要です。小転子に付着するのは股関節の屈曲に作用する大腰筋、小腰筋、腸骨筋(これら3つを合わせて腸腰筋という)です。
大腿骨の殿筋粗面
おしりの筋肉・大殿筋がここにつきます。
大腿骨は股関節を知る上では、基礎中の基礎となる骨です。また人間の骨の中でももっとも長い骨ですから、人が動く中でそれだけ重要な役割をしているということです。
しっかり覚えましょうね。