身体はどう動くのか、それを感じることができれば動きは変わる

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みなさんの身体はどのように動いているでしょうか。またその身体の動きを感じることはできているでしょうか。

身体はどう動くのか、それを感じることができれば動きは変わる1

今回のお話は少し長くなるのですが、テーマは

「身体の動きを感じて変わる」

です。

以前から御世話になっている方から、知人の身体についてご相談があり、実際にしたやりとりです。


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トップアスリートでも感じていない身体感覚

いただいた御相談はこちらです。

國津先生

こんばんは。ご無沙汰しています。

知人の男性の身体についてのエピソードです。その男性はあるスポーツをしていています。

昨シーズンはケガが多く、不調だったので話を聞き、足を見せてもらうと、言葉ではうまくお伝えできないのですが、アーチがつぶれたり、変形していたり、トップアスリートとは思えない状態でした。

こうなると、足の裏の感覚も鈍く、指を開いたり動かすなんて無理ですよね。

ちょうど私自身もその直前に同じようなケガをしていて、セルフケアとリハビリしていたので、その場でケアの方法を伝えました。

きっと彼の周りにはスポーツドクターやトレーナーなど専門家がいるのでしょうが、その中の誰が彼に愛情持って治療やケアにあたってくれているのでしょうか。

選手は100名近くいますから、その中の1人という扱いなのだろうな、と思いました。

※プライバシーポリシー保護のため、加筆・修正しています。

こちらのご質問に対する私の回答がこちらです。

△△様

ご無沙汰しています。

その男性の足部の状態ですが、実際にみていないので、なんとも言えない部分もありますが、良い状態ではなさそうですね。

おっしゃるように、有名な大学の運動部なら、優秀(と言われるよう)なドクターやトレーナーがたくさんいると思います。あと理学療法士もいるかもしれませんね。

実は、昨年末からスポーツトレーナーを養成する講習会に参加するようになったのですが、スポーツ選手のトレーニングについてはもっと考えるべきだと、つくづく実感するようになりました。

現在の日本のトレーニングには悪になることあるということです。

わかりやすい例でいうと、元プロ野球選手で、現在解説者をされているAさん(実際の返信では名前を出していますが、ここでは個人名は控えます)は、入団当初はもっと細身でしたよね。

現役生活の途中から肉体改造をして、どんどん身体は大きく太くなりました。

それと比較して成績はどうなったのかというと、いわゆる肉体改造には成功したはずなのですが、2000年以降でシーズンを通して出場したのは1年だけです。

身体を鍛えることと、身体をうまく使うことは別物です。これははっきりいえます。

ただ現在活動されている日本のスポーツトレーナーはアメリカで修行してきたり、アメリカで行われているようなスポーツ理論や考え方を持ち込んでいる方が多いです。

そんなスポーツトレーナーの多くは、パワーが全てで、とにかく鍛える、筋トレをする」ということをすすめます。

さきほどスポーツトレーナー養成の勉強会に参加していると申し上げたのですが、こちらの代表の中野先生(理学療法士)は多くのアスリートを指導してきています。

筋力トレーニング重視であった日本のトレーニング現場に、武道や武術など、日本人が古来より大切にしてきたものを持ち込みました。

それは体格的に不利な日本人が、世界と戦うためには必ず必要な要素だと先生は話しています。

たとえば合気道を想像していただければわかると思うのですが、80歳近い高齢者に、屈強な若者が簡単に投げ飛ばされます。

これは身のこなしや、身体の軸など、スポーツ現場でも実践されていることを、体得されているからです。筋トレなんかより身体の動きが大事だということがなんとなく想像できますよね。

講習会で学ぶにつれ、指導者や治療者はもっともっと学ぶべきなのではないかと、本当に考えるようになりました。

おそらくコンタクトが多い運動部では、とにかく筋トレや食事に重きを置き、体重を増やすことを重視していると思います。

身体の動き方については、二の次、三の次になっています。

身体がどうやって動くのか、なぜそこに痛みがでるのか、すべて理由があります。

ラグビーやサッカーでは前十字靭帯をきることがありますが、これも偶然起こるのではなく、前十字靭帯を切るような動きをしているから切ると考えることもできるのです。

このあたりは変形性股関節症で、体重が重かったり、悪い動き方をすると、軟骨が減ったり、痛みが出やすいのとよく似ています。

ですから△△様がされた足首や足の指の運動はとても大切ですし、それを含め、膝や関節や股関節、体幹の動きを変えていかないと、別のところを傷める可能性がありますし、さらに足関節や足部を傷める可能性もあります。

ちゃんと観てもらうようなトレーナーに、オフの間に観てもらうことができればいいのですが・・・。

もし彼の件で、お困りのことがあれば、ちゃんとみれるトレーナーを探すこともできるかもしれませんので、おっしゃってください。

あと、足部の問題を解決するためにもしインソールを作られるなら、ご紹介しまのでおっしゃってくださいね。

プロ選手からオリンピック選手まで多くの有名選手が使用されていて、おそらく日本最高の技術をもっておられます。

どうぞよろしくお願いします。

失礼致します。


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身体の軸の本当の意味を理解する

こちらに対するご返信が後日届きました。

國津先生

いろいろなアドバイスありがとうございました。

私も手っ取り早くインソールを薦めようと思っていたところなので検討してみます。

中野先生のお話にも本当に納得です。

選手の筋肉は確かにプロテクターでありパワーの源ですから必要です。身体を直接当てるわけで、重い方がコンタクトで有利なのもわかります。

でもその筋肉が邪魔して可動域が狭くなっては、本来の身体能力が生かせない。

またせっかく鍛えても筋肉が捻じれていては力が真っすぐに伝わりませんからね。筋肉を鍛えるばかりでなく、筋肉を上手に使えないと、本当そう思います。

彼があれだけの運動能力ありながらキックが飛ばないのは、股関節のかたさもあるのかと思います

元々キックがそこまで不得意な子ではありませんでした。それが年々飛ばなくなる気がします。

筋力トレーニングと体重増加、そして関節がかたくなる、自分の中で長いキックが苦手だから「よし蹴るぞ」と力むから、その瞬間にさらに関節や筋肉がかたまる、の悪循環。

真っすぐ、かつ鞭のようにしなやかに脚を使えれば、もっと上手に力がボールに伝わるのではと考えてしまいます。

私のバレエの先生の話になりますが、彼女は身体を緩めるタイミングも大事と言っています。

レッスン前に筋肉を緩めすぎても、筋肉の感覚鈍ったり、関節動きすぎて危ない、そして筋肉を緩めたら、今度はそれを捻らず縮めずに真っすぐ使うようにしなさい、と。

そして感覚は個人個人違うから、自分の感覚で「今日は良い」とか「私にはこれが合ってる」とか試行錯誤しないとダメだよ。

外から見てわかることは直してあげるけど、身体の中の感覚は自分にしかわからないよ。

その先生のレッスンでは一生懸命やらなくて良い、ステップの順番とか間違えても何も言わないからひたすら自分の中の感覚と筋肉だけに集中してコントロールするように、と指示出します。

でもこれは誰にでもできることじゃないそうです。

指摘されたことを自分の身体に置き換えて理解し、それを体現できるかどうか。

身体は1人1人違うし、一見同じ動きをしていても、使う筋肉も感覚もバラバラ。それを個々に合わせた指導ができる人が少ない以上、自分でどうにかしないと怪我するだけ、とも。

私は彼にもこういう考えを持ってほしいと思います。

たぶん足部のアーチや変形を指摘されたのは初めてだと思います。

それが簡単なケアで改善されたことには多少の驚きはあったとしても、こんな小さなことがプレーに影響を与えるかも、とは思っていないでしょう。

彼に自分の時間がどこまであるのかわかりませんが、教えて頂いたサイトは、いずれ彼にも読ませたいと思っています。

ぜひこの身体の使い方についてのブログも楽しみにしています。本当にいつも目から鱗だったり、勉強させて頂いて感謝です。

ご返信ありがとうございます。

もし筋肉が全てであれば、極端な話、ボディービルダーが最強のアスリートになってしまいます。

可動域や身体能力のお話を書かれていましたが、まさにその通りだと思います。

身体を緩めるタイミング、この感覚はとても大切です。

一般的な接骨院やスポーツトレーナーはマッサージで緩めること、そして筋肉を鍛えることにフォーカスしすぎています。

中野先生は、筋力トレーニングを重視した日本のトレーニング業界を変えたいとおっしゃっています。先生がいうには、トレーナーはみなアメリカナイズされて、頑固な方が多いらしいです・・。

その既存のトレーナーに勝つために、考えた武器が身体の動きであり、体格で劣る日本人が大切にしてきた武道や武術だったようです。

こちらのイラストは中野先生がおっしゃる身体の使い方で重要な考え方です。

身体はどう動くのか、それを感じることができれば動きは変わる2
(※JARTAより許可をいただいて掲載しております)

かたまるのはもちろんダメ、でもゆるむだけでもダメです。その動きの幅をどれぐらい作れるかで、動きの質が変わってきます。

最近よく軸を作るといいますが、軸をつ作るためにがちっとかためてしまっているだけでは動きが作れません。

言うなればこれは電柱のようなもの。軸はしっかりしているが動きがない状態。

身体はどう動くのか、それを感じることができれば動きは変わる4

それに対して木のように、風にふかれてなびくことはあって倒れず、風がやめば元の軸に戻れる状態。

身体はどう動くのか、それを感じることができれば動きは変わる3

これがいま申し上げている動きの幅です。

これはバレエダンサーにも言えることで、特に女性は骨盤前傾と腰椎の前弯が強いです。それがあたりまえで過ごすようになっていますが、その姿勢のまま軸をつくってしまいます。

これが少し骨盤の前傾や腰椎の前弯をゆるめたりでき、しかも適切なタイミングで軸を作ることもできる。

話しの流れからわかると思いますが、明らかに後者の方が動きの幅が拡がります。

またこちらの方がおっしゃっているように、身体の感覚はとても大事です。それを教えられるスポーツトレーナーや指導者がいないのです。

おそらくいまの指導者の世代の方は、水を飲むな、走れ、鍛えろと指導されて育ってきた世代だと思いますので、トレーニング理論の進化についていけていないと思います。

トップアスリートですら、身体感覚を考える機会がないぐらいですから。

なにかもったいないですね。学生スポーツの限界というか、日本のスポーツ界の現状というか・・・。

その方に合った身体の動かし方を追求していけば、どの選手ももっともっと上をを目指すこともそうですが、間違った身体の使い方を続けていけば、社会人やプロに進んでも長く続けるのは難しくなりそうです。

逆に身体の動きを感じて、トレーニングなり、コンディションができるようになれば、動きの質はもっともっと上げることができそうです。

まとめ

身体は動きと感じることにスポットをあててお話をしてきました。

実際に普段の生活から意識している人や、トレーニング時に意識している人の動きの質は高く、身体の機能をうまく使うことができています。

ただし身体の動きを感じるにはある程度のトレーニングが必要です。

どういう感じがするのか、身体機能が変わればどう感じ方が変わるのか、どの動きが身体にとっていいのか、などなど、理学療法士や治療者と一緒に感じていく課程が必要です。

感じれば動きが変わる。ぜひ実践してみてください。

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