全国で手術件数が一番多い病院が最高の病院なのか?

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患者さんによく聞かれるのですが、最高の病院ってどんな病院なのでしょうか?

人それぞれ定義はあると思いますが、私がいつも感じる違和感について今日はお伝えします。

全国で手術件数が一番多い病院が最高の病院なのか?

先日、ある広告を見ているとこんなことが書かれていました。

「日本最高の医療機関で経験を積みました」

それを見た奥さんがひとこと。

「最高って何をもって最高なんやろうね」

たしかに。

技術が最高?それとも患者数や手術件数?他にも売り上げ、職員数、敷地面積、患者満足度、標榜している科の数などいろんなことが考えられます。

私はその医療機関のことを知っているのですが、おそらく手術件数のことを言いたいんだろうなと感じました。

でも手術件数が一番多いことと、良い治療を受けられることは別物だと考えた方がいいです。


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患者さんの中にある思い込み

以前こちらのブログにこんな質問が届いたことがあります。

変形性股関節症の末期と診断され、人工股関節置換術をすすめられている女性からのご相談でした。

「手術をどこで受けるか迷っているが、手術件数が多いところがいいのか?」

という内容でした。

この女性に限らず、最近では書店にいい病院ランキングなるものが並んでいますよね。こんな本です。

手術件数に対する強い想いをお持ちの方は多いです。

あと多いのは大学病院や県立病院などの大病院が良いという思い込みですね。

ところが知り合いの理学療法士に「自分が手術を受けるならどこがいい?」と尋ねると、手術件数のランキングに載っている病院や、大病院の名前があまりあがってきません。

これは本当の話です。

関西の某大学病院で勤めている私の友人は「絶対自分の病院で手術は受けない」と常日頃から話しています。

その大学病院は手術件数はそれほど多くないですし、研究や症例報告のための手術の意味合いが強いので、自分が患者さんの立場だったら嫌だろうなぁと感じているそうです。

でも患者さんって手術件数が多い病院や、大病院がいいと考えていますよね。

うちの両親もよく「◯◯病院(実家の近くにあるかなり大きな病院)なら安心やろう」と、病気になったときはそちらの病院を受診しています。


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何をもって最高というのか?

最初にご紹介した自称「日本最高の医療機関」は、医療従事者の中では評判が良くないですし、実際そこで手術を受けられた患者さんから手術後の相談も届いたことがあります。

でも手術件数が多いので、スタッフは自分たちが日本最先端の治療をしていると語っています。

その病院のある若手スタッフは「私たちが日本の医療を動かしている」とまで語っていました。(そんなことはないと思うけど・・・)

何をもって最高と言うのかは、結局治療を受けた患者さんがどう感じているのか、それが指標となります。

というか、それしかないです。

しかもその基準は、手術件数や患者数、入院日数、治療後成績など数値に表れるもの以外にも、スタッフの対応など、数字に表せないものも含まれています。

だから一概に手術件数が多い病院の患者さんが、みんな満足しているかと言われればそうではありません。

手術件数が多い病院はどうしても入院日数が短く、退院後の外来リハビリがないところが多いので、「もっと入院してリハビリをして欲しかった」「手術した病院で外来リハビリを受けたかった」という不満がでる場合もあります。

それなら手術件数が最高でなくても、ある程度入院期間を設けていて、入院中だけでなく外来でもフォローしてくれる病院の方がいいと思います。

要は最高というのは手術件数や患者数が基準になるのではなく、手術や入院生活、リハビリ、その後のフォローを含めてトータルで最高と呼べる病院がその患者さんにとって最高の病院なのです。

しかもその「最高」は医療従事者が自分で決めるんじゃなくて、患者さんにそう感じていただけるかどうか、それが大切なのです。

だから、自分で「日本最高の医療機関」と名乗ることには違和感を感じてしまいます。

まとめ

最高の病院とはどんな病院なのか、そして私がいつも感じている違和感についてお伝えしてきました。

私がこの話をすることに違和感を感じられる方もいらっしゃるかもしれません。

それを重々承知して上で、みなさまが股関節痛やその他の疾患で治療を受けるとき、病院選びの参考になれば幸いです。

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