人工股関節置換術の再置換術を避ける方法はあるのか?

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人工股関節置換術を受けられる方が術後心配されることのひとつに、「再置換術を受けなければならないか」ということがあります。

人工股関節置換術の再置換術を避ける方法は?1

今回は人工股関節置換術の再置換術について簡単にお伝えし、再置換術を避けるために私たちができることを考えていきましょう。

人工股関節置換術は変形性股関節症や臼蓋形成不全などで痛みがひどい方にとっては、痛みを取り除き、歩行などの動作を改善するためにはすごくプラスとなる治療です。

手術自体の怖さや、人工物を身体に入れる違和感は多くの方がお持ちですが、それ以外にもなかなか踏み切れない理由がいくつかあります。

そのひとつに再置換術があります。


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人工股関節置換術の再置換術とは?

再置換術とは、言葉通り「人工股関節を何らかの理由で再度置換する手術を行うこと」です。

再置換するのは、ライナーもしくは骨頭ボールなど一部だけを取り替える手術もあれば、大腿骨のステムや臼蓋のカップなども取り替える手術があります。

前者は部分的に再置換するだけなのであまり大掛かりではないですが、後者は再置換術後のリハビリ期間は長くなります。

人工股関節置換術の再置換術を避ける方法は?2
引用) 図解入門 よくわかる股関節・骨盤の動きとしくみ (How‐nual Visual Guide Book)

さきほど申し上げましたが、再置換術に至るのは「何らかの理由」がある場合です。何らかの理由とは、

  • 人工股関節がゆるむ
  • 人工股関節のライナー(軟骨にあたる部分)がすり減る
  • 転倒などで股関節周囲を骨折する
  • 脱臼を繰り返す
  • 人工股関節が壊れる
  • 感染を起こす

などがあります。

このうち患者さんご本人が気をつけることとしては、ライナーのすり減りを抑えること、転倒による骨折を防ぐこと、脱臼しないようにすることでしょうか。

最近では、人工股関節に使われるライナーがより良いものに改良されてきましたので、耐用年数が15年ほどと言われてきたものが、20年、30年もつと言われるようになっています。

ただ並べてみると分かることですが、普通に生活していれば起こりにくいこと(例:感染であれば1%以下)が多いです。

多くの方は再置換術をせずに生涯を終えますので、それほど怖がる必要はないでしょう。

再置換術への不安

以前こちらのブログに次のようなご質問が届きました。

題名:股関節の痛みを改善したいです

性別:女性

年齢:40代

診断名:臼蓋形成不全

メッセージ本文:
小学校6年生のとき外でゴムと飛び遊びなどをしていて、お尻からこけてお尻を強く打った衝撃で脚が痛くなり病院に行ったら「股関節の軟骨が普通の人より少ないですね」と言われました。

それから痛みは治まりましたが、年齢が上がると冬の寒い時期に時々痛かったり、旅行でたくさん歩き続けたときに痛くなっていました。

ここ5年ほどテニススクールにも通いスポーツもしていました。(いまはやめています)

産後に病院に行ったときに臼蓋形成不全と診断され、「いずれ手術することになりますね」と言われました。

その時はまだ子供が小さかったので「手術するとリハビリで半年~1年くらい棒に振るのでまだ手術しなくてもいいのでは?」という感じでした。

将来的に手術する覚悟はありますが、人工股関節のMIS手術は1度きりなのでしょうか?手術しても再手術になることもあるのでしょうか?

いまは日常の歩行で痛みを我慢しながらゆっくり歩いてる感じですが、CMでもあるような軟骨にいいと言われているコンドロイチンを時々飲んだりしています。

できるだけ痛みが改善される方法を知りたいです。

MISとは最小の侵襲で行う手術のことですね。手術侵襲が小さい分、術後の身体負担が小さく済みます。

ただ人工股関節置換術の手術ではMISであろうが、もう少し傷が大きくなろうが(あまり大きすぎる場合は違うでしょうが)、再置換術になるかどうかは先ほどお伝えした理由が大きいです。

このうち、摩耗などいわゆる人工股関節の耐久性を決めるのはライナーと呼ばれる素材や骨頭ボールとの摩擦によるものが大きいですかね。

手術が一度きりになるのか、再置換が必要なるのかは、その後のケアや生活によるため正直医師にもわかりません。

最近は人工関節がよくなってきて、「一生大丈夫」と言っている病院もありますが、これも無条件ではないと思います。(転倒して骨折する場合などがあるため)

おおよその目安ですが、60代後半に手術をすれば、耐用年数的な理由で再置換術をする可能性はかなり低いのではないでしょうか。

ですから65歳を過ぎてから、手術をされる方が多かったのですが、最近はやや低年齢化してきています。

こちらの方のご質問にお答えすると、我慢すること、ゆっくり歩くことが良いかどうかは状態が分からないのでお答えしかねます。なぜなら我慢してはいけない痛みもありますし、ゆっくりでも負担のかかるような歩き方をしていれば、股関節を痛めつけることになるからです。

もし理学療法士にリハビリをしてもらったことがないのであれば、一度動作指導をしてもらう方がいいでしょう。

人工股関節置換術後の耐久性や摩耗については以前こちらのブログでもお伝えしていますので、まだ読まれていない方は合わせてどうぞ。

参照) 人工股関節の耐久性や摩耗にはやっぱり姿勢が関与する

まとめ

人工股関節置換術の再置換術とそれを回避する方法について考えてきました。

どんな良い人工関節が開発されても、転倒して骨折すれば再置換術になることもあります。

患者さんとしては、体重を増やさずに股関節に負担のかかり過ぎない姿勢や歩行をしてライナーの摩耗を予防したり、転倒や脱臼に気をつけていくことが再置換術の可能性を少しでも減らることにつながるでしょう。

ご不安なことがあれば、しっかり主治医にご相談してください。

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