股関節の温存治療、その効果は?

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股関節の治療には温存治療が可能なのか?そしてその効果は?

今回は股関節の温存治療の効果について考えてみましょう。


股関節の温存治療、その効果は?1

私は5年ほど外来専門の整形外科に勤めておりました。外来専門、すなわち手術をしないで治療するということです。

患者さんにはそれぞれ症状が違いますが、中にはよその病院で手術をすすめられるような重い症状の方も、私を訪ねて来てくださりました。

股関節の専門医が「手術した方がいい」と言った患者さんを温存治療で改善するということは正直難しいときもあります。

ただ外来専門のクリニックではどんな症例でも、与えられた環境で改善させることが使命ですので、なんとかできないものか考えます。


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股関節の温存治療

先日こちらのブログに、温存治療についてのご質問が届きましたのでご紹介します。
(※ブライバー保護のため、一部修正を加えております)

題名:股関節温存療法について

性別:男性

年齢:30代

診断名:股関節唇損傷

メッセージ本文:
よろしくお願いします。

2013年10月、自転車をまたぐ際に股関節に激痛を覚え、以来ひねったり、長時間の歩行後に痛むようになりました。

2か月ほど様子をみても痛みが治まらず、町の整形外科を受診し「臼蓋不全の可能性もあるが詳しい検査を」ということで大学病院を紹介いただきました。

造影MRIを行い、医師の所見では「造影剤の漏れが確認できるがどの箇所かは手術で開いてみないと分からない」とのことです。

リハビリで良くならないかと聞きましたが、どこの病院もとりあってもらえません。

リハビリをしても仕方ないと言われ、手術を決断しなければいけないのかと頭を悩ませています。仕事のこともありできれば長期の休職は避けたいと思っております。

そして、更に1か月ほど前左の股関節も体をひねった際に痛めました。まったく同じような痛みです。今では左のほうが痛みが強く、寝返りが打てず、また痛みで眠れない日が続いています。

◯◯在住ですので、一度温存療法の可能性、今後の治療についてお教えいただきたくご連絡させていただきました。よろしくお願い致します。

最近多い股関節唇損傷についてのご質問です。

こちらの方の場合は、造影MRIでも確たる症状は分からず、開いてみないと分からないとのこと。

私ならこの状態では手術には踏み切れないです。なぜなら「手術するための手術」になってしまいそうだからです。

股関節唇の内視鏡手術では、傷口は小さく2箇所程度ですが、その後の創部の癒着や股関節のかたさがでることもあり、無傷・無害ではありません。

もし手術をするとしても治療目的を明確にしてからの方がいいでしょう。

リハビリで良くならないかと誰でも聞きますが、「積極的にリハビリでよくしていきましょう!」と言ってくださる医師は少ないです。

まだまだ保存療法のエビデンスはないので、医師の中では

「股関節唇損傷の治療=手術」

と考えている方も多いです。

ただ保存療法でも改善している方もいますので、やってみる価値はあると思います。

もう1ついうと、手術後に痛みを抱えている方も多いので、しっかり適応する疾患かどうか見極める必要があり、手術は慎重になるべきです。

温存治療か手術か

股関節の温存治療、その効果は?2

今回は股関節唇損傷を例に、温存治療の可能性をお伝えしました。

ただしいつも申し上げているように、手術を絶対するべきではないと言いたいわけではありません

疾患、症状、年齢、筋力、歩行能力、職業、性別、合併症など、様々な要素を踏まえて、その方が本当によくなるために何をすべきか考え、最良の手段を探すことが大切です。

そうすれば手術すべきと言われた患者さんの中にも、必ず温存治療で改善する方もいらっしゃいますので、温存治療の効果や可能性は探っていくべきだと思います

何か分からないことがあればぜひお問い合わせからご質問ください。

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