股関節の手術をする年齢は?

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股関節の手術は何歳ぐらいにするのがいいのでしょうか?

今回は股関節の手術の中でも一番手術数が多い、人工股関節置換術を受ける年齢について考えてみましょう。

人工股関節置換術の手術をする年齢は?1

股関節が痛くて病院を受診した際に、人工股関節置換術の手術をすすめられる場合があります。

でも自分の年齢を考えると、「まだ人工関節の手術はしたくない!」という方が多いのも事実です。

そこで今回はいただいたご質問を元に、股関節の手術を受ける年齢について考えてみましょう。


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保存療法への望み

人工股関節置換術の手術をする年齢は?2

いただいたご質問はこちらです。

題名:変形性股関節症~現在、股関節内側の痛みがひどい

性別:女性

年齢:50代

診断名:変形性股関節症

メッセージ本文:
先生へ

55歳女性です。16年前からテニスを初めて、民間の試合などに出て楽しんでいました。

48か49歳くらいから膝や股関節が痛くなって、その後股関節の痛みがかなりひどくなり、◯◯病院などの大きな病院で股関節をレントゲンで診てもらいました。

その時は骨に異常はないとの診断で、「多少炎症を起こして水がたまってきているので、痛いときは安静にしておくように」と言われました。

その後、鍼やマッサージなど整骨院での治療を中心に、テニスをやりながらケアしていたつもりでしたが、一昨年の暮れ頃からかなり痛みが深刻になりました。

それでもテニスを続けていたのですが、とうとう去年の3月の始めくらいに、テニスどころか歩くのも困難になったので、友人の勧めで△△病院(整形外科)でMRI を撮ってもらった結果、変形性股関節症と診断されました。(左の股関節が進行期、右が初期)

テニスはその時点から完全に止めています。

△△から□□医療センター(整形外科)に紹介を受けて、そこでは人工股関節の手術を勧められていました。

整形での治療は湿布や痛 み止めの飲み薬を処方され、それなりに使っております。それでもなかなか痛みが改善していかないので、一度は人工股関節置換手術を受ける決心しました。

ただ諦めきれず、他の病院も数ヶ所行ってみたり、友人の紹介で遠くの有名な病院にも行きました。

そこでリハビリの先生に、「可動域とか動作からして本当に進行期なのか、手術を決断する前に努力してみる価値があるかもしれない」と言われ、もう一度手術以外の治療方法を試し てみたい気持ちになりました。

長時間歩いたり、階段の上り下りの痛みがつらかったです。

もともと自転車は嫌いでなかったため、脚を使うということも兼ねて、もっぱら自転車で市内くらい移動なら行っています。

その後スポーツセンターに通い始めました。そしてスポーツセンターでは個別に専門のインストラクターに指導を受けて、いまの私に必要なリハビリのためのストレッチと筋トレを教えてもらいました。

それはまず、①大腿部前面の筋肉のストレッチと大腿部後面の筋力 アップ、②脚の内側の筋肉のストレッチ(=開脚)と外側の筋肉の筋力アップ、③下腹部の腹筋を鍛える、などでした。

あまり詰めてはできなかったものの、間を開けながら実行した結果、そんなにびっこを引かずに普通に歩けるときも出てきたり、階段の上り下りもそこまで痛みを感じずにできる時もあったりで、改善したように思えました。

しかし、痛む箇所が以前と変わってきているような気もします。

いまはっきりしているのは、股関節内側の脚の付け根のところ(陰部のすぐ横)なので、整骨院での治療もその個所となると、どうしてもためらわずにいられないのでうまくケアできていません。

何とかストレッチや軽い筋トレで、日々の調子により良かったり悪かったりの繰り返しですが、ストレッチや軽い筋トレをまじめに続けていれば、良い日が多かったりしているのは事実です。

私の希望としては、できれば人工股関節の手術はせずに、自分の骨で歩いたり、できるなら走ったり、またテニスに復帰したりしたいと思っています。

先生には、人工股関節置換手術のみでなく、一人一人の状況を診てもらえ、アドバイスをいただけそうだと、ブログなどを拝見して前々から思っていました。

大阪で施術されておられる機会に、一度診て頂ければと切に願っております。

ご連絡いただけましたら幸いです。

切実な思いが込められていますね。

手術の年齢の話の前に、このご質問に対してアドバイスを先に述べておきます。

進行期と初期であれば、手術が第一選択ではないと思います。ご年齢も考えると、まずは保存療法が一番いいのではないでしょうか。

私のブログでは何度か書いていますが、股関節の専門医はやはり股関節手術の専門医で、手術療法がメインになることが多いです。(全ての病院や医師ではありませんが)

そこの医師にすすめられたとしても、手術せずに過ごせる方もたくさんいらっしゃいます。

ですから、私もこのリハビリの先生の意見に賛成です。まずは手術以外の方法を模索すべきです。

そのためには、筋トレやストレッチは大事だと思いますが、その筋肉をどう使うか、働かせるかはもっと大事です。

そのため姿勢や歩行は変えていく必要があると思います。

内転筋のストレッチを開脚でされていると書かれていましたが、内転筋の基部は短く太い筋肉が多いので、開脚してもその部分は伸ばされないことが多いです。

どちらかといえば、ダイレクトストレッチを使ってほぐすイメージの方がいいかもしれませんね。

こちらにその話は書いています。

参照) 股関節内転筋のストレッチの正しい方法

お聞きしている限りでは、保存療法でも維持していける可能性があると思われますので、手術を決めるまでできるかぎりのことをしてみましょう。


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THAをするなら何歳?

人工股関節置換術の手術をする年齢は?3

では何歳であれば、人工股関節置換術の手術の適応となるのでしょうか。

先に結論を申し上げると、何歳というのは決まっていませんが、おおよそ60~70歳くらいが多いです。

私が理学療法士の学生だった頃は、人工股関節置換術の手術は70歳前に行うことが多かったように思います。

その理由は人工股関節の耐久性(持久性)が当時は15年ぐらいと言われていたので、70歳ぐらいに手術して、余生を過ごすというのが一般的でした。

万が一手術後に人工股関節がゆるんだり、軟骨にあたる部分が摩耗してしまったら、人工股関節再置換術(人工物の入れ替え手術)を行う必要があります。

この人工股関節再置換術では、入れ替えるときに骨が割れてしまったり、筋肉を傷める可能性がありリスクを伴います。

ですからできるだけ再置換術は行わない方がいいのです。

近年人工股関節が進化して、耐久性がずいぶん伸びました。ある病院では40年大丈夫と言っていますし、一生大丈夫と話している病院もあります。

ですから耐久性を短く見積もって30年としても、平均寿命から考えて60歳前に手術を受けてもいいわけです。

そういう意味では私が学生をしていた頃よりも、手術を受ける年齢は下がってきています。

ただし、年齢が下がれば下がるほど、人工関節を身体に入れることに抵抗がある方が増える傾向にありますので、人工股関節置換術を実際に受けるかどうか悩む方も多いのが実情です。

まとめ

人工股関節置換術の手術をする年齢はについて、いただいたご質問を元に考えてきました。

人工股関節置換術を受けるかどうかは、最終的には年齢で決めるより、受けたときのメリットやデメリット、受けなかったときのメリットやデメリットを総合的に判断して決めるべきです。

受けたときにQOLが上がるのであれば、手術を決断するのもいいかもしれません。

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