股関節軟骨再生も可能?膝関節軟骨培養移植が保険適応へ

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昨日の一部新聞に掲載されていましたが、膝関節軟骨を培養して移植する治療が2013年4月より保険適応になるようです。

膝関節軟骨の培養については以前こちらのブログでも取り上げましたのでそちらをご覧ください。

参照膝軟骨が再生?!股関節への適応はいつ?

膝関節や股関節の傷んだ軟骨が再生するためには、もちろん栄養が要ります。

骨折した骨が癒合(骨がくっつくこと)するためには、近くにある血管から栄養をもらいます。近くに栄養をしっかりもらえるような血管がないと、骨がくっつかないこともあります。股関節で言えば大腿骨頚部を骨折した場合がそうです。

軟骨も同じように栄養が必要なのですが、軟骨には血管がないので、血管から栄養をもらうことができません。

ではどのようにして栄養をもらうのでしょうか。この仕組を理解するためには股関節の解剖を理解する必要があります。


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軟骨へ栄養を与える仕組み

簡単に解剖を復習すると、股関節は骨盤の寛骨臼と大腿骨の大腿骨頭の2つの骨で構成されています。そして股関節は関節包という袋に覆われていて、関節包の内側に滑膜という膜があります。

股関節の解剖滑膜

(引用:図解入門 よくわかる股関節・骨盤の動きとしくみ (How‐nual Visual Guide Book)
滑膜は滑液という関節液を出していて、その滑液から軟骨は栄養をもらっています。

例えば風邪をひいたときに、点滴を血管内に直接入れれば比較的早く元気になりますよね。直接血管内に薬を入れることができますから。

逆に温泉につかってゆっくりして元気になろうとしても、元気になるのに時間がかかります。

それと同じように、骨の場合は点滴のように直接血管内に栄養をもらえるので直接的な効果が望めます。

しかし、軟骨のように滑液から栄養をもらう場合は温泉での療養と同じように時間がかかるというか、直接的ではないのでなかなか再生しにくいのです。

軟骨の修復方法

簡単に関節軟骨へ栄養の仕組みが分かったところで、現在御こなれている膝関節で行われている軟骨修復の治療を簡単に確認しておきましょう。

マイクロフラクチャー

先ほども書いたように軟骨自体には修復能力低いのですが、それにかける治療法です。

傷んだ軟骨付近に穴をあけます。そしたら骨髄と血液がでてきます。それらが傷ん軟骨の修復を促していきます。

バスケットボールファンならNBAの選手がよくこの治療をしていますよね。私は最近の選手は知りませんが、ちょっと前ならジェイソン・キッド、ジョン・ストックトン。チャールズ・バークレーもそうだったかな。

自家骨軟骨移植法

これは膝関節の荷重部(体重がかかる部分)ではなく、まだ元気な軟骨をとってきて、傷んでいる軟骨部に移植するという治療法です。

有名なスポーツ選手では、巨人やオリックスで活躍された清原和博さんがこの手術をされています。

有名なプロスポーツ選手でこの手術をして完全に復活した方はいません。晩年の清原さんも苦しまれていましたね。

自家培養軟骨移植

そして今日の話題である自家培養の軟骨を移植する治療法です。

こちらは膝関節の軟骨を関節鏡にて少量摂取し、それを一定期間培養させたものを、傷んでいる軟骨のところに当て込むというものです。

いままでは大学病院などで臨床実験として行わてきました。費用は自費で高額だったのですが、今年の4月から保険適用になるそうです。

治療効果があったから保険適用になったのでしょうが、自家焙煎軟骨を摂取するとき、移植するの2回の手術が必要になります。

しかも1回目は侵襲の少ない関節鏡でも可能ですが、2回目はフタの役割をする骨膜を別の場所から摂取するために、どうしても侵襲のが大きくなってしまいます。

また適応となる年齢も現在は40代中頃までなっています。これは歳をとると軟骨を培養しても、うまく増殖しないみたいですね。若くてピチピチの軟骨でないとダメということでしょうか。

年間では1万人ぐらい、適応となる患者さんがいるそうです。医療費も保険適用になれば、やってみようと思える人も増えるかもしれませんね。

股関節でもできる?

上記はすべて膝関節の話ですが、自家培養軟骨移植の股関節への適応はあるのでしょうか。

マイクロフラクチャーについては、股関節でも実際に行われててます。自家骨軟骨の移植については股関節ではおそらく行われていないでしょう。(行なっている病院があれば情報ください)

そして自家培養軟骨の移植はもちろんいまは股関節では行われていません。というよりも、現状ではこの治療法自体が膝関節の治療法として行われています

軟骨の形状、荷重部位、2回の手術での侵襲具合など、股関節と膝関節の違いによるものなのでしょうかねぇ。

まとめ

膝関節軟骨培養移植についてお伝えしてきました。

膝関節での臨床効果がどんどん示されれば、股関節においても臨床試験がいつか開始になるかもしれませんね。

そんな日がいつか訪れれば、股関節の治療がまた変わるでしょうし、リハビリテーションも変わる必要がありそうです。

いずれにせよ、股関節においても重要な軟骨再生の治療への道が開かれていくのを、しっかり見守っていく必要がありそうです。

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