股関節唇損傷の痛みは保存療法でも治る可能性がある

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股関節唇損傷でお悩みの方へ。痛みをとるためには、内視鏡手術以外にも方法があるかもしれません。

股関節唇損傷の痛みは保存療法でも治る可能性がある1

最近股関節唇損傷についてのご質問をよくいただきます。それだけ股関節唇損傷が認知されてきたということでしょう。

一方で、股関節唇損傷の治療といえばまだまだ内視鏡手術が一般的で、保存療法をすすめられるケースはほとんどありません。

今回は股関節唇損傷に対して、内視鏡手術をすすめらた方からご質問をいただきましたのでご紹介します。


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手術をするべきかどうか

股関節唇損傷の痛みは保存療法でも治る可能性がある2

いただいたご質問は以下です。

題名:股関節唇損傷の手術

性別:女性

年齢:10代

診断名:股関節唇損傷

メッセージ本文:
昨年の11月から、右側の股関節に痛みが出て、股関節唇損傷と診断され、休養とリハビリをしてきました。

バレエを習っており、今は休んでいますが続けたいと思っています。

痛みが出てから1ヶ月半ほどは痛みが酷く、ほとんどリハビリらしいリハビリは出来きませんが、徐々にできるようになりました。

8分ほどのジョギングを含めたリハビリを週に2、3回していますが、やはり痛みは取れず、大学病院を紹介され関節鏡の手術をすすめられました。

臼葢形成不全ではあるものの、その症状は出ていないそうです。手術をしないと回復し、バレエをすることは出来ませんか?リハビリや他の治療で治すことは出来ませんか?

こちらに対する私の返事が以下です。

はじめまして、國津と申します。お問い合わせいただきまして、ありがとうございます。

股関節唇損傷については、いまはまだ手探りの部分も多く、どの治療をすればどれぐらい治療効果が得られるのか、はっきり申し上げれないこともあります。

どれぐらい損傷いているのかにもよりますので、手術以外で復活できるとは、この場では申し上げることはできません。

ただ股関節唇損傷でも、大腰筋の緊張をゆるめたり、股関節の使い方を見直していくと、手術に至らないケースも散見されますので、突破口を見出すならこのあたりかもしれません。

股関節唇損傷の内視鏡手術も、まだまだ先行きがわからない部分もあり、手術をしても痛みが改善しない方もけっこういらっしゃいます。

中には再手術や再々手術に至るケースもあり、その場合、スポーツに復帰できていないことが多いです。

手術は侵襲が少ないといっても、やはり身体に傷をつけるので慎重に考えられた方がいいと思います。

以上、簡単ではございますが、ご回答とさせていただきます。

失礼致します。

数日後、ご返信がありました。

お返事ありがとうございます。

MRIを2回撮りましたが、特別何も写っていない状態です。

医師の話では、軟骨なので映らないことが多く、例え造影剤を入れてMRIを撮ったとしても、映らないこともあるので、実際、手術をしながら、損傷部分を見つけ処置をすることも多いと聞きました。

大学病院では、入院中しかリハビリを受けることは出来ませんし、十分なリハビリが出来なければ、回復にも問題がでてきてしまうように思えます。

手術については、手術をすればバレエに確実に復帰できると安易に考えず、慎重に考えます。

ピラティスは有効でしょうか?また、○○(都市名)に、信頼できるリハビリを受けられる病院や治療院はありますでしょうか。もしございましたら、教えていただけないでしょうか?

こちらを読んで私が感じたことですが、MRIで何もうつっていない状態で、内視鏡をするのはかなりギャンブル的な要素が大きいです。

その先生がおっしゃるようにうつらないこともあるかもしれませんが、いまはほとんどMRIで確定診断がついてから手術すると聞いています。

当てもの的な要素はないと思うのですが・・・。

この文章の最初の部分をみて、私なら絶対手術しないと思いました。おそらくその状態だと不確定要素が多いので、しっかり治療できることも少なそうです。

簡単にいうとよくならない可能性が高いということです。

手術は低侵襲ですが、癒着といってしこりのようなかたさは必ず残ります。そのかたさを放っておくと可動域が拡がらず、股関節がかたくなってしまいます。もちろんバレエはやりにくくなります。

これを解消するためには、リハビリに通う必要がありますので、おっしゃるように手術後のリハビリに不安があるならなおさらおすすめできません。

ピラティスがいいかどうかはわかりません。股関節唇の損傷かどうか、他の問題はないのか、そのあたりもふまえる必要があるからです。

これは仮説ですが、MRIにもうつらないのであれば股関節唇損傷ではないかもしれません。であれば、痛みを出している別の要素を取り除いていく必要があります。

以上の内容をお伝えして、私が信頼しているスポーツ系のトレーナーに問い合わせてみるようにアドバイスしました。


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股関節唇損傷に対する保存療法の可能性

股関節唇損傷の痛みは保存療法でも治る可能性がある3

何度もお返事をいただきまして、本当にありがとうございます。

MRIには写っっていないのですが、エコーで見ながら、股関節の内部に麻酔薬を注射したところ、痛みが治まったので、それが診断の根拠になっています。

実は、バレエ教室の紹介でバレエに詳しい治療家にもお願いしているのですが、その方にも写っていないのならば、股関節唇損傷ではなく、恥骨結合炎か内部の筋肉を痛めているのではないかとも指摘されたのですが、医師に尋ねるとその可能性はないといわれました。

筋肉を痛めている場合と股関節唇損傷ではリハビリ方法も違うと言われました。

國津先生がおっしゃるように、内視鏡といっても胃カメラと違い、狭い関節の間に管をいれるのですから、不安ですし、何も見つからなかったら、と考えると手術のあり方にも疑問を感じてしまします。

ただ、医師が言うだけに・・・です。

セカンドオピニオンを取る形で、医師から大学病院を紹介されて、行ったのですが、同じ診断でした。

症状自体は、始めは痛み止めを飲んでいても眠れないほどの痛みで、びっこでしか歩けず、松葉杖を使うほどでしたが、発症から4カ月ほど経っていますが、今は重たい学校の荷物を持たない時は、普通に歩いています。ただ階段はまだ辛い状態です。

教えて下さった□□について考えて見たいと思います。

MRIには写っっていないのですが、エコーで見ながら注射をしたら痛みが治まった、このあたりを聞くと、股関節唇損傷の疑われますね。

ただ股関節唇損傷の場合、歩くときに痛みが強くならない方もいて、ここからだけでは診断はつきにくいです。

その治療家の言われる恥骨結合炎かどうかはわかりませんが、筋肉の損傷と股関節唇損傷ではリハビリは変わってきます。(変わらない部分もありますが)

股関節鏡の場合は小さいキズですが、確実にキズは残ります。後々ケアも必要です。セカンドオピニオンでは、いろいろなバイアスもかかるので、紹介された病院で違う診断がくだることは少ないです。

重要なことは、股関節唇損傷にしろ、そうではないにしろ、股関節に疾患があるからといって股関節だけをみるのではなく、他の部位との絡みを考える必要があります

他の部位からの影響を取り除いて、それでも股関節に痛みが残れば、そのときは股関節の何らかの疾患を考えるべきです。

ですからまずは他の部位との関連を調べる意味でも、いままで関わっていない方にみてもらうことをすすめました。

このように股関節唇損傷については、適切なタイミングで、適切な頻度の、適切なリハビリがなされていません。

いうなれば、股関節唇損傷に対する保存療法の可能性にすら手をかけていない状態です。

手術は後戻りはできませんが、保存療法であれば修正を加えながら効果的な治療を選択することが可能です。

もちろん外科的な治療が必要な症例はあると思いますが、理学療法士の立場上、可能な限り保存療法で動ける可能性を探りたいですね。

まとめ

股関節唇損傷の手術をするべきかどうか、ご質問にお答えしてきました。

先日もこちらのブログでお伝えしましたが、股関節唇損傷に対する内視鏡手術の適応については、まだまだ慎重に考えるべきだと私は考えています。

低侵襲といってもやはり身体にキズがつき、何らかの影響は必ず残ります。

まずは保存療法を試してみる価値はあると思いますので、手術をすすめられてまだ保存療法をされていない方はしっかりリハビリをしてみましょう。

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