股関節唇損傷?手術をすすめられたときどうする?

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近年話題の股関節唇損傷ですが、手術をすすめられる方も増えてきています。


股関節唇損傷手術をすすめられた


股関節唇損傷疑と診断され、手術と保存療法の間で悩んでいる方からご諮問をいただきましたので、今日はご紹介させていただきます。


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股関節唇損傷で保存的に付き合うことはできるのか?

いただいたご質問はこちらです。

—– 題名 —–
股関節の痛み

—– 性別 —–
女性

—– 年齢 —–
40代

—– 疾患名 —–
股関節唇損傷

—– 治療経過を詳しくお書きください —–
ご相談させていただきます。現在海外在住です。

3年ほど前になりますが、当時仕事で1階から3階まであるレストランの階段の昇り降りを毎日続けたのと、趣味で太鼓をしていて、左股関節が徐々に痛み出しました。

最初は休むと次の日にはよくなっていたので様子をみていたのですが、次第に休んでも痛みが出るようになりました。

1年後にスポーツドクターに診てもらい、MRI検査で左股関節の股関節唇に少し損傷がみられると診断されました。

しかし話すとすごく長くなるので簡単に説明しますが、住んでいる国の医療事情がすごく悪く、整形外科の手術には平均で2年ぐらい待たなければなりません。

そのために別の整形外科医に見てもらったところ、その整形外科医は

「右の股関節も時々痛むことから関節炎という診断」

で、現時点ではそれほどひどくないので、歩けなくなって股関節置換術が必要になるまでは様子をみるようにを言われました。

この国の医療事情がこんな感じなので、昨年の夏日本に帰国したときに、ある日本の整形外科医を受診しました。その医師は手術以外には興味がない感じで、股関節鏡下での手術で治療できるといわれました。

しかし、私の場合もともと股関節の入りが浅く、骨盤の骨を一部とって、その骨を棚形成として補強することもしなければならないので、少なくともリハビリ合わせて4週間ぐらいは病院に入院が必要だといわれました。

現実問題として住居が海外ですので、日本に長く滞在するのは難しい状況です。

そして手術をしても完治するというわけではなく、思うように痛みが取れなかったりすることもあると聞くと、國津先生のサイトでも拝見するように、今は温存療法でずっと付き合っていこうという気持ちです。

ただ不思議なのは、左の股関節が痛いのは確かなのですが、痛みが状況によって異なり、太鼓をやっても大丈夫なのですが、歩くという動作が痛み起こし、それもその日その時によって、10分ぐらい歩いた後に痛くなる時と、2時間ぐらいあるいでも少し痛みが出るぐらいの時とまちまちです。

そして、最近は左が常に痛いのですが、前は右の股関節も同じように歩くと痛みが出ました。なので、関節炎もあるのかと思っています。保存療法として股関節の周りの筋肉を衰えさせないように、スクワットのような運動、ストレッチを毎日していますが、どの程度の運動をすればいいのか、また歩いて痛みが出るということは、歩き方にも関係するものでしょうか。

このまま保存的に付き合っていってもいいのか、ご意見を聞かせていただけたらありがたいです。

よろしくお願いします。


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股関節唇損傷の治療は手術だけ?

股関節唇損傷の治療手術だけ?

海外の方がブログを拝見してくださっているとお聞きして、大変光栄に思いました。

すごくタイムリーなのですが、同じ時期に股関節唇損傷疑いの方からの問い合わせがあり、股関節唇損傷でお悩みの方が多いことがうかがい知れます。

現段階では股関節の治療という大きなくくりの中では、股関節鏡の手術は人工股関節置換術に比べると、症例数はかなり少ないですし、治療成績もまだまだこれからというところです。

また現状では股関節唇損傷に対する保存療法としてのリハビリが確立されておらず、「股関節唇損傷=関節鏡での手術」という選択肢しか与えられない状況です。

寛骨臼回転骨切り術や棚形成術など、自分の骨を用いた手術をしても、将来的に人工関節置換術になる方が多いです。

しかも自分の骨を用いた手術をしても、人工股関節置換術を受ける時期を伸ばせるかどうかも人次第で、早い方なら棚形成術をして数年後に人工股関節置換術をする人もいます。

股関節唇損傷にしろ、棚形成術にしろ、寛骨臼回転骨切り術にしろやってみないとわからない部分もありますし、その後どれぐらいの期間しっかりリハビリを受けられるかによるところもあるので、この方がおっしゃるように痛みが0になると思って手術したのに、痛みがかなり残る方もいます。

そんなときよく医師から言われるのが、

「痛みが減ってるでしょ?」

「骨はきれいになったので手術は成功です」

「筋肉がまだ足りないので筋トレしてください」

この3つが多いです。

医師と患者さんの間で手術前のインフォームドコンセントがうまくいっていないのでしょう。手術を積極的にすすめてくる医師の中には、手術後の患者さんのリハビリにあまり興味を示さない方もいます。

あと筋トレすれば治ると思っている医師がまだまだ多いので、痛みを我慢してやり続けると余計にひどくなる場合もあります。

ちょっと愚痴っぽくなってしまいましたが、手術をした後にどうするべきなのか、しっかり理解して手術を選択できている方は少ないのではないでしょうか。

手術をするべきか?

手術ではない選択肢はある?

このメールがいまの自分の状況なら、という立場でお答えしたのですが、現状であれば間違いなく手術はしません。

理由としては、以下の3つです。

  1. 本当に股関節鏡で治る疾患なのかわからないこと
  2. 股関節鏡のあともしっかりリハビリをしないとその後の成績がよくないこと
  3. 保存でもやれることがありそうなこと

股関節に起こる痛みは炎症によるものか、筋肉によるものが多いです。メールには関節炎が疑われる症状もあるので、まずその要素を除いてみて痛みがどうなるかみてみたいですね。

「もともと股関節の入りが浅いので」と書かれていますが、臼蓋形成不全と診断されたことはあるのでしょうか。

私は筋トレはほとんど指導しません。股関節唇損傷であれば、特にスクワットは余計に痛みを増やす可能性があります。

具体的には触ってみないとわかりませんが、股関節唇が傷つかないような動きを作ってあげて、それを動作にいかすような治療をしていけばまずは保存で様子をみる価値はあると考えます。おっしゃっているように、姿勢や歩き方は大きく関係します。特に歩行においての負担は大きいですから。

以上のようなアドバイスを送ったところ、後日ご返信がありました。

國津先生、

早速のお返事有難うございます。今回このような詳しい内容のご回答を頂いたこと、本当に感謝します。

臼蓋形成不全と診断されたことはなく、というかこの股関節の痛みが出る40代まで、一度も股関節の問題がなかったので、レントゲンを撮る機会もありませんでした。

ただ今回のことで受診したスポーツドクターと日本の医師には、もともと骨盤側のほうのくぼみ(寛骨臼?)が浅く、これはアジア人、特にモンゴル系の人によく見られるといわれましたが、そうなんでしょうか?

自分で保存的にやっていこうとは決めても、痛みが強く出るたびに、やはり手術をしたほうがいいのかと迷う日々でした。

日本の医師には、このまま放置していると5年以内に歩けなくなりますよとも言われました。かといって、こちらではまず股関節鏡の手術が出来る医師を探せても、その専門医に晴れて受診できるまでに1年ぐらい待ち、さらに手術も2年ぐらい待つといった現状なので簡単ではないのですが。

國津先生の歩き方についてのいろいろな説明も参考になりました。

股関節唇が傷つかないような動きというのは具体的にはどのようなものかわかりませんが、スクワットがよくないということは了解しました。実際、痛みがあるときは、足を拳上するのがつらく、車に乗り込むときも左足を手で抱えて乗るという感じです。

外国に住んでいてこの様な健康問題が生じますと、國津先生のようなホームページが本当に有難く思います。

これからも、この國津先生のサイトを参考にさせて頂きます。

有難うございました。

まとめ

股関節唇損傷についてのご質問とそれに対するアドバイスをご紹介しました。

股関節唇損傷の治療では股関節鏡の選択肢しかない場合が多く、まだまだ手術をされるか悩んでいる方も多いようです。

しかし保存療法でも痛みが改善する場合もありますので、まずは保存療法でやってみるのもいいかもしれません。

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