股関節の痛みが治らないなら違う部位から原因を考えよう

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股関節の痛みの原因は股関節にあるとは限りません。

今回はなかなか治らない股関節痛の原因を考えるヒントをご紹介します。

股関節の痛みが治らないなら違う部位から原因を考えよう

先日ある歯痛に悩む知り合いと話していました。

数ヶ月前に歯が痛くなり歯科に通い始めたそうですが、一向に治る気配がなかったそうです。

歯科医もいろいろ原因を考えてくれて、それに対する治療を行ってくれるそうなのですが、痛みが治まる気配がありませんでした。

仕方なく違う歯科医に診てもらったそうですが、それでも全然痛みが治まりません。

結局いくつかの歯科にかかって、はっきりした原因が分からないまま時間だけが過ぎたそうです。


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歯科にかかれば全ての痛みは治る?

歯が痛ければ歯科に行く、これは当たり前のことですよね。

私は同じ歯科医に30年近くかかっているので、「あの先生に診てもらえば大丈夫」という安心感があります。

「歯科に行ったけど歯痛が治らなかった」という話はあまり耳にしませんので、歯医者にかかれば治るものと思い込んでいます。

ただ先ほどの知り合いのように、歯科に通っても全然治らない方も実際はいらっしゃいます。

歯科医も人間ですから、全ての歯の問題を完璧にクリアにすることはできません。

痛みや症状が治らず、違う医師を受診する話は歯科以外ではよくありますよね。

よく聞くところでいうと耳鳴りの治療がそうです。

初めは耳鼻科に行っていろいろ検査をしても治らず、「これは脳の問題かも」と脳神経内科にまわされ、最終的には「あなたは心の病です」と心療内科に送られることも珍しくありません。

最終的に知り合いの歯痛は、非定型歯痛という診断がつきました。非定型歯痛は精神的ストレスや神経性の問題から起こるとされている歯痛です。

原因を特定する前にあれこれ治療することで、痛みとは関係のない歯を削ったり抜いたりして痛めてしまうので、問題がさらに悪化してしまったようです。

歯が痛いのに歯に原因がなかったなんて驚きですよね。


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股関節痛の原因は?

前置きが長くなりましたが、歯痛の原因が歯以外からくるように、股関節痛の原因も股関節以外から起こる場合があります。

このあたりはこちらのブログをお読みいただいていれば、運動連鎖の観点から想像がつくと思います。

参照) 股関節の治療にも下肢や骨盤の運動連鎖の意味を理解することが必要

股関節疾患の治療でも股関節だけに注目していてはダメなのです。

先日股関節唇損傷と診断された患者さんから問い合わせがあり、相談の中にも同じようなことがありましたのでご紹介します。

題名:股関節唇損傷に関する相談

性別:男性

年齢:50代

診断名:股関節唇損傷

メッセージ本文:
初めまして、股関節唇損傷と診断された◯◯在住の男です。

2014年5月頃、サッカー中に急に左足付け根(股関節)に痛みが走り、その日以降、痛みで走れなくなりました。ただ、歩く時に痛みはそれほど感じませんでした。

直ぐに◯◯の整形外科で受診し、レントゲンとMRIの結果で股関節唇損傷と診断されました。治療は股関節への注射、快方しなければ、股関節鏡での手術と言われました。

当時は、歩くには大きな支障が無く、また股関節の注射は怖かったので、ストレッチなどによりだましだましやってきました。そのときは歩行と自転車では痛みがありませんでした。

2015年1月に別の整形外科にセカンドオピニオンを取りましたが、同じ診断と治療方法でした。

最近、歩く際にも痛みを感じたり、左側を下にして寝ると左股関節が重く痛く感じるときがあり、本格的な治療が必要と考えています。

痛みは左股関節か、左の殿部に別の痛みが出ます。

具体的には、歩行・走行時に左足をつく際に左の股関節に痛みが走ります。もちろん走行時の痛みの方が強いです。歩行時は痛くない時もあります。座位では特に痛みはありません。

左を下にして寝ると股関節が重く感じることがあります。自転車に乗ると左足でペダルを踏み込む際に左股関節が痛みますが、しばらく自転車を走らせると痛みが消えます。

また何かの拍子に左殿部に違和感のような痛みが出ることがあります。

歩行時にも痛いですが、また、何かの拍子で無くなります。

Webで検索し、先生の病院にたどりつきました。

昨日、最初の先生に再度確認したところ、MRIで左股関節にシスト(のう胞)があり、これが痛みの原因だろうと、また、左殿部には石灰質があると言われました。

ふたつ別々の原因があるようです。この二つに対して、注射が有効かは明言されませんが、まずは注射をして改善するかみるのが良いとのことでした。のう胞が潰れてくれればよくなるのではとも言われました。

注射するべきか、(その後、手術をするべきか)、あるいは他にすべきことがあるのかなど、取るべき対応方法についてアドバイスいただければ幸いです。

電話でのご相談が可能でしたら、こちらからおかけ致します。ご都合を教えて下さい。

今年の10月頃に△△に出張に行く予定があります。もしどこかで受診可能でしたらお願いしたいと思います。

大変お手数ですが、何卒よろしくお願い致します。

(※プライバシー保護のため一部加筆・修正しています)

複数の医師に診察を受けられていることから、股関節唇損傷という診断自体は間違いなさそうですね。

股関節唇損傷の場合、どちらかというとお尻ではなく前側に痛みがでる場合が多いです。

痛みが出るときははさみ込む場合なのか、挟み込む過ぎて炎症が起こっているのか、それとも組織が傷んでしまっていくのか、いくつか想定しないといけません。

また、なぜそのような姿勢や動作をとらざるをえないのか、それも考えていかないといけません。

スポーツや仕事で同じ姿勢や動作を行うことが原因になる場合もありますし、頚や腰など別の部位の疾患が原因でそのような姿勢や動作をとらざるを得ない場合もあります。

文章を読んで感じたのは、股関節唇損傷による痛みに、何か違うものが付随しているのではないかということです。

もしそうであるなら、それらの痛みを分けて考えていく必要があります。

注射は炎症などの痛みには効くかもしれませんが、痛みを出している根本の動きを改善したり、組織を修復してくれるわけではありません。

そういう意味で私なら注射は打ちません。

どれぐらいの損傷なのかにもよりますが、本格的に治療されていないのであれば、まずは保存療法を試すのが良いと思います。

股関節唇損傷の場合、腸腰筋をゆるめてうまく使えるようになると効果があるかもしれません。

とお伝えしたところ、後日次のようなご返信がありました。

>頚や腰など別の部位の疾患が原因でそのような姿勢や動作をとらざるを得ない場合もあります。

ご指摘の通りかもしれません。以前、首のヘルニアの手術をしたことがあり、第3-4頸椎がつながっています。

また最近極端に歩行や運動が少なくなり、かつ車の運転が多く、股関節が固くなってしまった可能性があります。

それに加えて急にサッカーをしたため、痛めてしまったのかもしれません。

こちらの方の場合、サッカーによって股関節唇を痛めた可能性が高いですが、他の部位(この方の場合は頚部)からの影響があったため股関節唇を傷める動作を知らず知らずのうちにとっていた可能性もあります。

そういう意味では股関節だけを治療しても、結局頚の影響を受け続けると痛みを改善できない可能性もあるのです。

やはり股関節に痛みがあっても股関節だけを診ずに、他の部位からの影響を確認しないといけませんね。

まとめ

股関節の痛みの原因が、身体の別の部位にある可能性についてお伝えしました。

歯科の例のように、股関節専門医に受診しても痛みの原因が分からないこともあります。

そんなときはぜひ違う部位からの影響も考えてみましょう。

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