運動やリハビリ時に痛み止めの薬で痛くなくても解決になっていない

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運動やリハビリをするときに、痛み止めを飲んでいる方はたくさんいます。痛み止めを飲んでいる方の運動やリハビリの注意点を本日は考えてみましょう。

運動やリハビリ時に痛み止めの薬で痛くなくても解決になっていない

リハビリをしているときに、患者さんからよくこんな話をよく聞きます。

「痛み止めの薬を飲んで痛みは良くなりました」

痛み止めの薬を飲むことによって、痛みが和らいだということなのでしょうが、ここに少し危うさを感じています。


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痛み止めの薬のお話

その危うさをお伝えする前に、まず簡単に痛み止めの薬の作用機序をご紹介します。

まずこちらの図をご覧ください。

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引用)佐藤昭夫:鎮痛系.理学療法14巻4号:418,2000

侵害受容器と呼ばれる痛みセンサーから入った痛み刺激は、脊髄の後角に入り反対側に移動します。脊髄を脳に向かって上がっていき(上行路)、延髄、橋(きょう)、中脳を通って、視床、大脳皮質へと至ります。

これが痛みの伝導路と呼ばれる、私たちが痛みを感じる経路です。

この上行路とは別に、下行性に疼痛を抑制する経路もあります。(図の中に視床下部から下に伸びている経路)

痛み止めの薬はこの経路のどこに作用して、痛みを抑制する効果があります。

たとえば痛み止めの薬として有名なロキソニン(第一三共ヘルスケア株式会社)は、痛み刺激が入り炎症を起こしている部位で、ロキソプロフェンという成分が痛みを起こすプロスタグランジンが発生するときに働くシクロオキシゲナーゼという酵素を阻害することによって痛みを止めます。

局所麻酔薬として有名なキシロカインは、痛み刺激が脊髄の後角に入るのをブロックします。

またノイロトロピンは下行性疼痛抑制系の働きを強める(痛みを抑える神経系を強める)ことで、痛みを感じにくくさせます。

このように炎症や痛みが起こっている部位で作用したり、痛み刺激が脳に届くのをブロックする、そして下行性の疼痛抑制系の神経の働きを高めることで痛みを和らげているのです。

ここまでは大丈夫でしょうか。


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痛み止めの薬を飲む意味

痛み止めの薬を飲むと、痛みはたしかに楽になることが多いです。でもよく考えてみてください。実際は上記のような作用で痛みが抑えられているだけです。

もちろん手術後など炎症や痛みが強い場合には使った方がいいと思います。

ただ痛み止めが効いていることが、治っているかのように感じているのは危ういことだと思います

痛みは人間の身体感じている何らかの危険信号です。

熱が出てるときには身体で何か起こっているから熱発しているのであって、それを無理に抑えこむのは良くないことだと言われています。(高齢者や小児で合併症があったり、生命の危険性がある場合は別です)

下痢もしかり。良くないものを出そうと下痢が起こっているわけですから、無理に下痢止め薬を使わない方がいいですよね。このあたりはノロウイルスにかかったことがある方ならご理解できるでしょう。

股関節に痛みがあるなら、何か原因があるはずです。

それを痛み止めの薬で抑えこんでしまうと、原因が分からないまま、「とりあえず」の状態で動き続けることに他なりません。

とにかく原因を考えて、その対策を立てることを優先しましょう。

まとめ

運動やリハビリと痛み止めの薬の関係について考えてきました。

誤解して欲しくないのは、痛み止めの薬自体を否定しているわけではありません。必要なときには飲むべきですし、私もそうしています。

ただ原因をうやむやにするような飲み方をするのは、あまり良いことではありません。

これは股関節痛みだけでなく、この考え方は膝関節痛でも、腰痛でも同じです。

痛みの原因を考え対策を立てることが解決への足がかりになりますので、痛みと向き合ってみる必要があるかもしれません。

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