介護保険で股関節痛など症状に特化したリハビリを受けられる?

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最近耳にする機会が増えてきた介護保険。介護保険で股関節痛や膝痛、腰痛、脳卒中後専門的のリハビリは受けられるのか考えてみました。

介護保険専門的なリハビリ受けられる

近年国の方針で、医療保険で行うサービスを介護保険分野に移行しています。同じサービスが介護保険で受けられるなら、介護保険を優先して使うということです。

ただこれには介護保険の認定を受ける必要がありますので、全ての方が対象となるわけではありません。

介護保険の認定についての話は、今回は割愛させていただきますので、気になる方はご自身で調べてください。

介護保険への移行はリハビリも例外ではなく、もし介護保険の認定を受ければ、骨折や手術後以外は介護保険を使ってリハビリを行うことになります。


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介護保険でのリハビリに対する疑問

以前担当していた股関節痛を抱える方から、先日ご質問をいただきましたので本日はご紹介します。

—- 題名 —–
リハビリについての質問
—– 性別 —–
女性
—– 年齢 —–
60代
—– 疾患名 —–
変形性股関節症
—– 治療経過を詳しくお書きください —–
ご無沙汰しております。神戸のAです。その節は、大変お世話になりありがとうございました。

先生のご活躍ぶりは、御著書やブログで拝見させていただいております。お元気でご活躍の様子で大変、嬉しく思っております。

本日は、個人的なことで質問させていただきます。

先日のブログで先生は、整形外科でのリハビリには、限界があると書かれておられました。

私もあれから、他の整形外科でのリハビリや整骨院、鍼灸院、自由診療と探し回りましたが、股関節専門外であまり効果が望めなかったり、または、良いと思っても遠方だったりなどで、継続的な治療を受けられるところが見つかりませんでした。

そういう意味では、私もリハビリ難民と言えるのかもしれませんね。

けれどもその間にも股関節症は進行し、本年2号の介護保険(要支援1)の認定を受けました。

そこで、間口を広げ、デイサービスでリハビリに力を入れているところを探してみようかとも考えているところです。

先生は、デイサービスのご経験もおありだと伺った記憶がありましたので、教えていただきたいのですが、このような施設で私に合ったリハビリを受けられるものでしょうか?

リハビリ特化とかでマシン等を備えている施設もあるようなのですが、そもそもデイのリハビリとは、性質が異なるものなのでしょうか?

神戸、大阪周辺で良いところがあればと、望んでいるのですが・・・。

現在は、近所の整骨院へ週1回通いPNF筋肉修復法(15分程度)を受けている状態です。家では毎日ストレッチや体操を続けていますが、痛みや跛行があります。

ご多忙のところ恐縮ですが、お手すきの時にでもご回答いただければ、幸甚です。

先生のますますのご活躍をお祈りしております。

以前勤めていた病院で当時担当していて、保存療法で様子をみていました。

病院や医院ではない、介護保険サービスを使ってのリハビリとは一体どういったものなのでしょうか。

理学療法士が関わる介護保険でのリハビリ

介護保険でのリハビリには限界がある?

以前、医療保険を使って継続的なリハビリが今後受けにくくなるという話しをしました。覚えておられるでしょうか。

最初にも述べましたが、国の施策として医療保険でのサービスから介護保険でのサービスに移行しているからです。

介護保険でのリハビリを考えるとき、まず提供されているサービスを区別する必要があります。

理学療法士が活躍しているリハビリサービスには主に3つあります。

  • 訪問リハビリテーション
  • デイケア(通所リハビリテーション)
  • デイサービス(通所介護)

訪問リハビリ

その名前の通り、ご自宅に理学療法士や作業療法士などのセラピストが訪問してリハビリを行います。

訪問リハビリのメリットは自分が通わなくてもいいことです。

デメリットとしては自宅にセラピストが入りますので、家の中を見られます。

訪問リハビリ自宅をのぞかれるのが嫌

また病院や施設にあるような専門的な器具(平行棒、歩行器、姿勢鏡、温熱治療器、電気治療器など)を持ち出せませんし、歩行をチェックしようとしても病院のように歩くスペースが十分ではないので歩行評価や練習が難しい場合もあります。
訪問リハビリ器具使えない

そう考えると病院や施設でのリハビリと全く一緒の治療が受けられない可能性もあります。まあこのあたりはセラピストの力量で、工夫次第でカバーできる部分もあるのですが。

デイケアとデイサービス

次にデイケア(通所リハビリテーション)ですが、これはまずデイサービス(通所介護)と区別する必要があるでしょう。

デイケア

デイケア「ケア」という字が入っていますので、機能の回復や維持が目的となっていて、医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語療法士、介護士、ヘルパーなどで運営されています。

デイサービス

デイサービスは自立生活の支援が目的で、看護師、生活相談員、機能訓練指導員、介護士、ヘルパーなどで運営されています。

ものすごく簡単にいうと、デイケアは介護保険の中では医療寄りで理学療法士や作業療法士などのセラピストが必ず配置されていますが、デイサービスは機能訓練指導員という資格の人がいれば、理学療法士や作業療法士はいなくても運営できます。

機能訓練指導員とは?
看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師の資格を持っている人がなれます。

デイサービスでいえば、通所されているが自立した日常生活を行えるような機能改善や訓練を行う人です。

リハビリ(運動)特化型のデイサービスとは?

ちょっとややこしいのですが最近流行っているのが、リハビリや運動特化型のデイサービスです。

いわゆるスポーツジムの高齢者版と考えればわかりやすいです。マシーンがおいてあって、それをやります。

リハビリ特化型デイサービス
でも「特化型」と名前はついていても、デイケアではなくデイサービスです

以前私が担当していした脳卒中の患者さんもリハビリ特化型のデイサービスに通われていましたが、行くとひたすらマシーントレーニングをさせられます。その影響で筋緊張が異常に高くなり、動作が悪くなってしまいました。

どんな評価をして、その方にひたすらジムで行うようなトレーニングをさせるに至ったのか、本当に疑問です。あまり評価をせず、股関節痛であろうが、膝痛であろうが、脳卒中であろうが、とにかく運動させればいいという感じだったように思えます。

いま現在元気な方はいいと思うのですが、痛みや障害がある方が行かれる場合は少し注意が必要かと思います。

デイサービスでも機能訓練指導員が個別にリハビリを行うこともあります。

ただし病院で行うようなみっちりとした個別のリハビリではなく、個別機能訓練計画の作成のための評価程度のリハビリであることが多いようです。

さらに機能訓練指導員と名前がついていても、リハビリの知識がなく、とりあえず資格を持っているから機能訓練指導員として働いている人も多く(昔出会った機能訓練指導員の看護師はオペ専門でした)、現状では適切なリハビリが行われるのか微妙な可能性もあります。

部位や症状への特化には限界がある

介護保険分野でのリハビリが始まって15年ほど経ちますが、まだまだ病院と同じリハビリを受けられるかといえばそうではありません。

今回話題に挙げませんでしたが、介護老人保健施設という病院と自宅の間として位置づけられる施設でも、入所時のリハビリは基本的には週2回20分ずつしかありません。(3ヶ月間は集中的にリハビリをする短期集中というのがありますが、全ての人に適応されるわけではない)

ですから回復期リハビリテーション病院で毎日3時間リハビリを受けていて介護老人保健施設に移ると、レベルが落ちてしまうことも多いのです。

介護保険でのリハビリは、病院で行われる機能回復の役割よりも、生活訓練がメインとなる場合があります。

介護保険リハビリ限界

病院のように専門医がいるわけではありませんし、何かわからないことがあっても、すぐに確認できないこともあります。

また病院のように手元にレントゲンや詳しい経過がなく、ケアマネージャーを持ってきてくる紙1枚の情報でリハビリを進めざるを得ないこともあります。

そのような状況もあり、今回のタイトルにあるような股関節や膝関節、脳卒中に特化したリハビリを介護保険で展開している施設やセラピストは皆無でしょう。

ただ担当するセラピストによっては、以前勤めていた病院で股関節や脳卒中を専門に診ていた人もいるでしょうから、そういう人に担当してもらえれば、まだ少しはましかもしれません。

まとめ

介護保険でのリハビリについてまとめてみました。

介護保険リハビリ限界2

「いやいや私の施設はそんなことありません」

とおっしゃる利用者さんやスタッフの方がいるかもしれません。

ただ全体的にみれば、リハビリを受けられる施設は増えてきたのは事実ですが、内容的にはまだまだこれからでしょう。

医療保険で行うリハビリには期日的な問題があり、介護保険で行うリハビリは特化して展開しているわけではなく、特に痛みや麻痺がひどくてなんとかしたいと願う患者さんにとっては、少し物足りないものになるかもしれません。

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