人間の重心位置はどこ?動きと重心の微妙な関係

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先日患者さんとサッカーボールを一緒に蹴っているときに感じたことがあり、そこから感じた重心の重要性についてお伝えしたいと思います。

 

サッカーや野球、ゴルフをしている方ならご存知だと思いますが、芯をとらえる感覚があります。

その芯を捉えると全然力を入れなくても、ボールが思っているよりも飛んでいく、そんなポイントだと思ってください。

 

野球やゴルフのボールの中身は詰まっているので物理的に芯が存在しますが、サッカーボールの中身は空洞なので物理的な芯は存在しません。

人間の重心位置はどこ?動きと重心の微妙な関係2

なのに力を入れなくてもボールを蹴られるポイントがあります。

 

人間の姿勢や動きにもこれと近いものがあります。

 

目次

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重心の変化を瞬時にとらえる

人間の重心と動きについてみなさんは意識しているでしょうか。

最近、テレビや雑誌で身体の重心について取り上げることもあり、重心という言葉は聞いたことがあるかもしれません。

 

重心とは人間の体重の中心のことで、骨盤内にあります。

 

重心の位置についての詳しいお話は、以前こちらのブログでもご紹介していますので、重心を知らない方はまずそちらをご覧ください。

参考) 人の体重の中心である重心は骨盤の中に位置する

 

ですからまず、動作を考えるときには重心の位置を把握する必要があります。

 

ただし重心は姿勢や動きにより常に変化しており、その変化をしっかり捉えられるか、それが重要になります。

私は最近立っているときや歩いているときに、自分の重心がどこにあるのか意識するようにしています。

 

重心を理解し、支持基底面との関係を探ることで、適切な立位や歩行がどんなものか理解しやすくなります。

参考)支持基底面と重心線の関係を図を用いて詳しく解説

 

逆にいうと、この作業なしに「良い歩行しましょう」というのは難しいのではないでしょうか。

 

たとえば理学療法を受けたり、歩行教室に参加すると、歩容についてアドバイスを受けます。

「腕をもうちょっと振りましょう」とか、「背筋はもうちょっと伸ばしましょう」と細かいアドバイスをもらいますよね。

 

でも帰宅してやってみようと思っても、なかなかできない人が多いんです。
それはなぜでしょうか?

 

これは単に「忘れてしまった」という問題ではないのです。実際はなんとなく覚えてるんだけど、再現できない状態なのです。

なぜなら、治療後に歩きやすいのは重心の位置がわかりやすいようにコンディショニングが整えられていたり、そういう身体の状態になっているからです。

それを理解していなくて、帰宅後に再現しろと言われても、なかなか難しいです。

 

重心の位置をしっかり理解するように努めること、そして姿勢や動作の中でそれを感じることが重要です。

 

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身体を支えるのは力だけじゃない

話は変わりますが、小学校の体育で「カエル倒立」(フロッグ)をしませんでしたか。

こういうやつです。

人間の重心位置はどこ?動きと重心の微妙な関係3

 

これって両手だけで身体を支えているので、一見めちゃくちゃ力がいるように見えますが、実際には違います。

カエル倒立において一番必要なのは、重心の位置をしっかり把握することです。

その証拠に腕相撲で私が完敗する人にも、カエル倒立ができない人がいます。

 

またできたとしても、プルプル震えながら力んでいる人も見かけます。これも同じで、重心の位置をしっかり理解できていません。

私は男性の中では非力な方ですが、それほど力を必要とせずにカエル倒立をすることができます

 

さらにカエル倒立の進化版として、講習会で教えてもらったクレーンがあります。

人間の重心位置はどこ?動きと重心の微妙な関係4

 

クレーンは肘のやや遠位に膝を当てて、その状態で倒立します。見たらなんとなくわかると思いますが、カエル倒立よりも難易度はあがります。

でもこれもカエル倒立と一緒で、力でやろうとすると大変です。しっかり重心を意識すれば、それほど力はいりません。

 

さらにクレーンの応用版で、サイドクレーンというのもありますが、こちらはクレーンよりもさらに難しいです。でもできるようになるためには、することは同じで重心の位置を理解することです。

人間の重心位置はどこ?動きと重心の微妙な関係5

 

達人になると、カエルが前に跳ぶようにして、そのままカエル倒立ができる人もいます。そういう人って重心を感じる感覚や、確定力が高いのでしょうね。

 

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まとめ

重心と姿勢や動作の関係性、重心を捉えることの重要性についてお伝えしてきました。

自分にとって良い歩き方が分からない方は、まずは重心をとらえる練習から始めてみましょう。

そこにヒントがあるかしれませんよ。

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