しつこい痛みは「日記」で治るはおすすめです!慢性痛には効果があるかも

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今回は最近注目されている認知行動療法についてご紹介します。慢性的な股関節痛や腰痛、膝関節を抱えている方はぜひご覧ください。

治らない股関節の痛みには日記や認知行動療法を試してみよう!

病院を受診して、こんなことを言われたことはありませんか。

「レントゲンでは骨には異常がありません」

現代の整形外科での診察では、痛みを訴えて受診した場合、ほとんどレントゲンを撮影します。

転倒や転落などで、レントゲン上で明らかに骨折がある場合には、「ここが原因です」と分かるのですが、中には骨には全く問題がないこともあります。

そんなときには、たとえばMRIで靭帯や神経の問題を調べるなど、レントゲンに写る骨以外の問題を考えていきます。ただしMRIで精密検査をしても、何か決定的な原因が見つからないこともあります。


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痛みと心のつながり

本来は、これだけ医療が発達した現代ですから、徹底的に調べれば何かしら問題となるものが見つかるはずです。でも本当に所見上、痛みに結びつく手がかりが見つからないことがあります。

以前、こちらのブログで腰痛治療についてお伝えした際にも、そのことは記載しています。

参照) 腰痛に腰椎牽引やマッサージは効果がない?!

腰痛でいえば、80%が原因不明なんて言っている方もいらっしゃいますから、所見から見えないものはたくさんあるようです。

ただ患者さんにとっては画像に原因が見つからないとか、そんなことはどうでも良くて、とにかく原因と治療が知りたいのです。

そのため原因が分からなければ違う病院に行って、また検査してもらう人もいますが、そこでも原因が判明するとは限らず、病院を転々とすることになり精神的に参ってしまいます。

最終的には「心の問題ですので、精神科を受診してください」と言われることもあるのです。

こんなとき「いやいや、私は精神に問題があるわけじゃなく、股関節が痛い原因を探しているんです!」と言う方が多いです。実際、私が言われてもそう言うと思います。

その方の痛みの原因が股関節痛や腰痛なのかは分かりませんが、実際、心と痛みはつながっていることが多いです。

運動やリハビリ時に痛み止めの薬で痛くなくても解決になっていない 」の記事で、痛みが脳に伝わる伝導路をご紹介しました。

このときご紹介した痛みの伝導路とは別に、脳には扁桃体という情動や記憶に働く部位があります。

扁桃体は大脳辺縁系と言われる、脳の奥の方にあります。分かりにくいですが、いちおう扁桃体の場所を説明しておきましょう。

頭の骨を正面から見た様子です。

大脳辺縁系 扁桃体1

頭蓋骨を取り除きます。

大脳辺縁系  扁桃体2

分かりにくいので、右脳を外して横から見ます。

大脳辺縁系 扁桃体3

黄色になっているところが扁桃体です。

この扁桃体が正常に機能しないと痛みが異常な痛みが出たり、痛みが増幅されることが分かっています。

しかもこの扁桃体に絡んだ痛みには、痛み止めの薬などが効かないことが多く、問題を分かりにくく長期化してしまいます。

ですから、この扁桃体の機能を正常にしていくことが、原因不明の痛みを紐解く鍵になることがあります。


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股関節の痛みと日記

そんな原因不明の痛みを紐解くとき、私は以前から日記をつけることをおすすめしています。

こちらに届いたお問い合わせを元に、その方法やおすすめ書籍などをご紹介します。

題名:温存療法としての良否を教えてください

性別:女性

年齢:50代

診断名:変形性股関節症

メッセージ本文:
数年前から拝読していましたが、初めて相談致します。

2年前 激しいダンスをしている時に、右股関節関節内を突き込んだような感覚を覚え徐々に痛みが増し、1ヶ月後にはまともに歩けない状態になりました。

当時受診した医師からは 「坐骨神経痛もう年だから」 と言われ、痛み止めを処方されました。その後も、右脚を使う角度によってひどく痛んだり、膝に力が入らず歩けなくなったりして、右脚の股関節可動範囲が半分以下に落ち いろいろな痛みが続きました。

他で受診した際のMRIなどにより、骨盤形成不全・右股関節変形症を宣告されました。その後、痛みと関節可動範囲が徐々に治ってきました。

今年のお正月から、左脚の痺れを感じるようになり 左脚の膝の痛みで歩行に支障がでるようになりました。

整形外科を受診すると、右股関節の隙間がかなり狭くなっているので手術をするように言われました。左脚はレントゲンでははっきり分からず、左膝にも異常はないそうです。

左脚の痛みは、膝ではなく 股関節つけねに変わり、左脚を持ち上げたり後ろに反らす動きが痛いため 歩行や階段の上り下りが辛いです。

ヨガを続けているので 股関節の可動範囲は多少広いのですが、このようになる前から、外旋・内転の可動域は極端に狭くトレーニングによっても改善が少ない状態でした。

いまは痛みが強いときに 前後開脚や左右開脚 股関節伸展のポーズなど、股関節周りの筋肉を伸ばすことを行っており、それを行うと痛みが楽になります。

手術はあと少し見合わせたいと希望しています。少しだけでも 先送りする方法として、今 私にできることはあとどんなことがあるのでしょうか?また、いまやっていることは大丈夫でしょうか。

長々と読んでいただきありがとうございます。何卒よろしくお願いします。

ご質問を読む限りでは、左膝やつけね(股関節)の痛みは右脚をかばうことによって起こってきているものでしょうか。

そう考えると右脚をどうにかしていくということが解決の道になると思います。

その前にヨガをされているということですが、関節の可動域はないよりあった方がいいです。これは間違いありませんが、「可動域が広い=痛みが楽」ということではありません

世の中には身体がかたい人はいくらでもいますが、その人たちが痛みを抱えているかと言われればほとんどの場合NOです。

おそらく可動域が問題になるのは、歩行や立位に必要な角度に足りないときです。

外旋と内転がかたいということですが、日常生活に問題ない程度にあればあまり可動域にはこだわらなくてもいいかもしれませんね。

では右脚の問題をどう解決していけばいいのか。これは基本的には痛みが出やすい姿勢や歩行、動作などを洗い出すことが必要かと思います。

日記帳のように、痛みが出たときの程度や行ったことを総ざらいしていきます。

以前『ためしてガッテン』でも痛み日記をつけることを紹介していました。

参照) ためしてガッテン 痛み日記

これをそのまま使う必要はありませんので、とにかく痛みが出る姿勢や動作を洗い出してみてください。それが分かれば、逆にどんな姿勢や動作なら痛くないかを考えて実践してみましょう。

そうすれば、身体に痛みのあるとき、動作などがわかってくるはずです。

結局必要なのは特効薬などではなく、自分の痛みとどれぐらい向き合って原因を追求しようとする気持ちです。

それがある人は、けっこう痛みが楽になる傾向がありますので、いままでも痛みと向き合ってきたとは思いますが、また違う角度から向き合ってみてはいかがでしょうか。

ポイントはやはり立位と歩行になると思いますよ。

後日、この方からご返信がありました。

早速相談に乗っていただきありがとうございます。

左脚の痛みにより、右脚の痛みがわからなくなっていますが、左脚が頑張りすぎているということですね。

毎日の痛みは簡単につけていましたが、わかりやすいので今日からつけていこうと思います。

立位と歩行は、痛みを逃がそうといろいろな筋肉を使って工夫していますがどうしようもないときもあります。

仕事場に行ったとたん痛くなり、休みの日や 旅行などでは楽になります。気持ちが投影されているとは思いたくないのですが、仕事内容もきついので継続断念を考えています。

気持ちを新たに自分の身体を考えていきたいと思いました。早速お返事をいただきありがとうございました。

引き続きブログも拝読させていただきます。

このご返信をいただいてから、日記でもう少し分かりやすいものはないかと探していたところ、こんな本を見つけました。


こちらは東京大学医学部の笠原諭先生の著書です。

先生は慢性的な痛みを認知行動療法を用い、日記をつけることによって痛みを引き起こしている中核信念(スキーマ)を突き止めていかれます。

簡単に説明すると、日記に書かれている感情と行動のギャップから、その方の中核信念となる原因を見つけ改善していくというものです。

難しい本ではありませんので、認知行動療法にご興味のある方や、慢性的な痛みでお悩みの方は、ぜひ読んでみてください。

まとめ

治らない股関節の痛みには日記や認知行動療法についてご紹介してきました。

ただし日記をつけていくことについては注意が必要で、笠原先生も先ほどご紹介した著書にこんなことを書かれています。

そのストレスを取り除くために、自分の行動を見つめ直すのが「痛み解消日記」の目的です。

引用) しつこい痛みは「日記」で治る 笠原諭

ただの記録ではなく、自分の行動を見つめ直すことが日記を書く目的なのです。

慢性的な痛みでお悩みの方は、ぜひ日記をつけてみてはいかがでしょうか。

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