変形性股関節症の痛みと向き合う保存療法、日常生活の注意点は?

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変形性股関節症の方の日常生活では、さまざまな注意点があります。

今回は変形性股関節症で保存療法に取り組まれている方の日常生活に役立つ、痛みを増やさないための注意点をまとめてみました。

変形性股関節症の痛みと向き合う保存療法、日常生活の注意点は?

先日こちらのブログで、外出時の工夫についてお伝えしました。

参照) 股関節に痛みがあるなら外出時にこんな一工夫で少し楽になるかも

今回は外出だけでなく、日常生活を送る上での注意点や工夫についてお伝えします。

どのようなことに気を付けるといいのでしょうか。日常生活の中でのポイントをまとめてみました。

人工股関節置換術をされた方にも参考になる内容ですし、転倒予防の知識にも触れていますので、ぜひご覧ください。


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太り過ぎない(体重コントロール)

体重が1㎏増えれば、股関節への負担は3㎏以上増えるといわれています。

股関節への負担を減らすためにも、肥満には気をつける必要があります。食事と運動量に注意し、体重を適度にコントロールすることが大切です。

基準にするのはBMIと体脂肪率です。

詳細は「 股関節は体重増加で負担が増える!食事と運動で改善しよう 」をご参照下さい。


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歩く距離はいい加減に

股関節が痛いからといって外出が億劫になり、歩く機会が極端に減少すると、足の筋力低下だけでなく、心臓や肺などの心肺機能も弱ってしまいます。

だからといって、歩き過ぎも股関節への負担が増大します。この加減が大変難しいのです。

股関節の状態は人によって違いますし、歩き方や、どんな生活をしているかによっても適度な歩行距離は違ってきます。

適度な歩行距離は「痛みが出るかどうか」がひとつの基準となります。

いつもよりも長距離を歩いたら、2~3日様子を見て痛みが出ないかどうか確認しましょう。

歩く距離は「 股関節に痛みがあるなら外出時にこんな工夫で少し楽になるかも 」を参考に、

  • 歩いているときに痛みがでない
  • 歩いたその日のうちに痛みがでない
  • 翌日、もしくは翌々日に痛みがでない

この3つを基準にして決めてください。
あと買い物時にはショッピングカートを利用し、重いものはカートに入れて運ぶようにしてください。


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住環境を洋式にする

和式の生活から洋式の生活にすると、股関節の負担を軽減させることができます。

具体的に見ていきましょう。

トイレ

いま現在、ご自宅で和式トイレを使われている方は少ないのではないでしょうか。

もし和式トイレを使われている方は、便器を取り替えるような大規模な工事をしなくても、和式便器に置くだけで洋式便器に変更できる福祉用具があります。

また、いま使われている洋式トイレで立ち上がりにくい方は、少し便座を高くすると立ち上がりやすくなります。

日本の洋式トイレは便座の上縁までがおおよそ40cm強に設定されています。これは一般的使われているイスよりも数cm高いです。(会議室などで使われるパイプイスはおおよそ40cm)

あまりにも高すぎると使いにくくなりますし、身長も考慮しないといけませんが、いま使われている便座に補高するという方法があります。

補高は便座に分厚い便座カバーを被せるイメージです。こんなやつです。

もしトイレで立ち上がりがしにくければご検討ください。

和室

和室にこたつを置いて冬にはそこでみかんを食べる、日本の家庭ならどこにでもある光景です。

ただし床に座り込む、床から立ち上がる、このふたつの動作は股関節に大きな負担をかけます。

また座る際や立ち上がる際に転倒する危険性もあります。

できれば和室での生活は失くすか減らす方がいいですが、どうしても続ける場合にはこたつに手をついて座る(もしくは立ち上がる)などの工夫をしましょう。

ベッド

布団よりもベッドの方が、起居動作を行いやすく、股関節への負担も少なくなります。

元気なときは気にすることはありませんが、布団に寝るということは床へ座り込んだり、床から立ち上がったりすることを含みます。

また布団を押入れに片付ける必要もあります。

先ほど和室のところでもお伝えしましたが、床への座り込みや床からの立ち上がり、布団を持つ動作は股関節に大きな負担となりますのでベッドに変更した方がいいでしょう。

介護保険で要介護認定を受けている方は、介護ベッドをレンタルすることも可能です。

要介護度が軽い場合や、受けている介護保険サービスが限度額を超えそうな場合はレンタルできない場合もありますので、一度担当のケアマネージャーさんに相談してみて下さい。

入浴

入浴時にはシャワーチェアーなど、高めの椅子を使用することで股関節の負担を軽減することができます。

変形性股関節症の痛みと向き合う保存療法、日常生活の注意点は?7

また股関節の可動域が低下して足先が洗いにくい場合には、ブラシを使うと洗いやすくなります。

股関節痛シャワーチェアブラシのすすめ
引用) 図解入門よくわかる股関節・骨盤の動きとしくみ

浴槽に浸かった状態で、そこから立ち上がるのは大変です。

浴槽内に椅子を置いてそこに座りながら浸かるか、浴槽の横に手すりを設定しましょう。

浴槽内の椅子はこんなやつです。

変形性股関節症の痛みと向き合う保存療法、日常生活の注意点は?5 変形性股関節症の痛みと向き合う保存療法、日常生活の注意点は?6

シャワーチェアーや浴槽内の椅子は介護保険を利用して1~2割の自己負担で購入することもできます。手すりも介護保険で設置できるので、介護保険の認定を受けている方は、ケアマネージャーに相談してください。

浴室は床が濡れていて滑りやすいため、家屋の中でも転倒しやすい場所です。転倒予防のために手すりや、滑り止めマット(床や浴槽内)も利用しましょう。

収納

衣類はタンスに入れると思いますが、そんなタンスの使用に一工夫できます。

よく使うものは立ったまま出し入れできるように上の段に、あまり着る機会がないものは下の段に入れるようにしましょう。

セーターなどの季節物は、使う時期になれば上の方の段に移動すればいいでしょう。

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掃除

掃除機を使うときには、ノズルを伸ばして使いましょう。

掃除でついついしてしまうかがむ動作や腰を曲げる動作は、知らないうちに股関節に負担をかけています。

床の拭き掃除はモップかけなど立位で行うようにしましょう。

炊事

お料理をするときには台所に椅子を置いて座って作業すると負担が減るのですが、キッチンで座りながら作業するのはなかなか難しいですし、実際効率が悪くなります。

そこでおすすめなのは、疲れる前に脚の位置を変えることです。具体的には足を低めの台に乗せます。

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これは腰痛をお持ちの方の痛みの予防方法として知られる方法で、同じ姿勢(立位)をとり続けないようにします。

股関節に痛みを抱える方でも同じ姿勢をとり続けるのはよくないので、ときどき姿勢を変えてあげると同じところに負担がかかり続けるのを防げます。

また洗い物をする際には、シンクの縁にもたれかかると腰への負担が減らせます。腰痛は股関節痛の原因になりますのでしっかり予防しましょう。

股関節痛腰痛家事注意点もたれる

その他

変形性股関節症は歩くときにすり足気味になっている人が少なくないです。そんな歩き方をしていると転倒に注意する必要があります。

電源コードはテープで固定したり、壁に伝わせたりしてひっかからないように工夫しましょう。

また滑りやすい敷物やじゅうたんは、滑り止めを下に敷くかピンで固定しましょう。

まとめ

変形性股関節症の患者さんの日常生活の注意点についてお伝えしました。

上記の点はあくまで一般的な話ですが、日常生活の中でも工夫次第で股関節への負担を減らすことができます。
痛みなく安心して生活できるように、一度日常生活を見直してみてはいかがでしょうか。

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