良い整形外科の見分け方とは?長年働いた理学療法士的視点

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リハビリに携わっていると「良い整形外科の見分け方ってありますか?」と聞かれることがあります。

整形外科の見分け方?そんなものあるのでしょうか。

良い整形外科の見分け方とは?

良いと言われている整形外科で受診したい患者さんの気持ちはすごく理解できます。

今回は長年整形外科でリハビリに携わってきた理学療法士の視点で、その質問の答えを探してみましょう。


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はじめにお断り

今回は長年整形外科でのリハビリに携わってきた理学療法士の視点で、「自分ならこんな整形外科で診察して欲しい」という話をお伝えします。

今回ここに挙げた項目は、私の周りにいる理学療法士からの意見もピックアップしたもので私見ではありません。

これが絶対というわけではありませんので、あくまで参考程度に読んでください。

またこういう話をすると「理学療法士のくせに医者をバカにしているのか!」とお怒りの声をいただくことがあるのですが、あくまでこちらのブログは患者さんにとって役立つ情報を客観的にお伝えしています。

病院経営にとっては耳が痛い話もあるかもしれませんが、特定の病院や医院、また医師を批判するものではございませんので、お読みになる場合はその点をご了承ください。


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良い整形外科を教えてください

今回この話をしようと思ったのは、先日当ブログにあるご質問が届いたからです。

届いたご質問はこちらです。

題名:脚のしびれ

性別:男性

年齢:50代

診断名:その他疾患

メッセージ本文:
初めて質問させていただきます。整形外科に診てもらう前です。(接骨院には通っています)

元々右膝痛がありまして(去年は4度ほど整形にて水を抜いてもらいました)、インターネットで調べて、O脚に効果のありそうな矯正グッズを試していました。

踵の外側が少し高い靴の中敷きがあり通常使用では膝痛が少し緩和されたようなので、その中敷きをゴルフシューズに入れプレーしたところ、翌日右脚だけが筋肉痛となりました。

特に腰骨あたりに鈍痛が出現して、膝下が痺れたような感覚になり力が入らなくなりました。

2週間ほどになりますが、接骨院でマッサージや鍼を打ったりしていますが良くなっている実感がありません。

今後どのようにすればいいでしょうか。歩行が困難になるほどの痛みではないです。

このブログのストレッチなどは続けていっても大丈夫ですか。

それと整形外科を選ぶポイントなどありましたらご教授いただけますか。去年膝の水を抜いた医院では、レントゲンを撮ってシップをもらい、電気治療する程度のイメージしかありません。

以前通われいた医院でのイメージがあまり良くないので、整形外科を選ぶポイントを教えて欲しいということです。

それでは整形外科での勤務経験が長い、理学療法士数人が出した意見をご紹介します。


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整形外科を選ぶポイント

整形外科(だけでなく内科や耳鼻科などその他の科でも使える内容もあります)を選ぶポイントは、受診前と受診後に分けると分かりやすいです。

受診前の判断材料

まずは受診前、病院選びをする時点での判断材料です。

ホームページにしっかり情報が掲載されていること

自分で病院を探すなら、いまの時代なら間違いなくインターネットで検索します。

いまどきホームページがない病院には飛び込みにくいので、受診前にはやっぱりインターネットで情報を取れた方がいいですよね。

どんな医師がいて、どんな治療をしているのか、リハビリを積極的にやっているのかなど、しっかり書かれている整形外科を選びましょう。

ホームページはあるが最低限の情報しか書かれていない場合も多いです。特に医師の顔写真がないと安心できないので、写真ぐらいは掲載して欲しいです。

理学療法士や作業療法士がいること

整形外科を受診するときに、理学療法士や作業療法士がいることはもはや必須です。

特に街中にある医院やクリニックで治療してく場合、医師による投薬や注射以外のリハビリが大きなウェートを占めます。

そういう意味では理学療法士や作業療法士がいないことは考えられません。

スポーツトレーナーや柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ師が施術している医院やクリニックをたまに見かけますが、整形外科で治療を受けるならやはり理学療法士や作業療法士がいいでしょう。

物理療法機器を推しているところは怪しい

意外とこの意見が多かったです。

整形外科のホームページを見ると、自院に置いている物理療法機器を大々的にアピールしているところがあります。

電気治療や温熱治療は一時的に痛みが改善することはありますが、根本的に原因を治療するわけではありません。

また牽引には効果がないと日本整形外科学会の指針でも発表されています。

参照) 腰痛に腰椎牽引やマッサージは効果がない!

上の理学療法士や作業療法士が在籍していることとも関係しているのですが、10年ほど前には医院やクリニックに就職する理学療法士や作業療法士はすごく少なかったのです。

じゃあ他の整形外科と差別化するためにどうするかというと、高そうな物理療法機器を置くのです。

物理療法が全て悪いというわけではありませんが、それに頼るのはあまり良い手段とは思えません。

薬をたくさん出してくれると評判のところは避ける

薬をたくさん出してくれると言われている整形外科。一見良さそうですよね。

これも理学療法士からの意見で多かったのですが、患者さんに求められるがまま薬を処方する医師も実はいます。(もちろん疾患名やレセプトで通る限度ぐらいという意味です)

「こんなに必要ないだろう・・・」と思っていても、「あそこは薬を出してくれない!」という評判が立つのを嫌い、「じゃあ今回は出しておきますね」と処方する場面を見かけます。

薬をたくさん処方する医師よりも、薬を極力処方しない医師こそ、本当に良い医師だということをぜひ知ってください。

医師からの評判はあてにしてはいけない

「良い病院(悪い病院)は医師に聞け!」という人がいます。でもこれには納得できない部分もあります。

もちろん医師にしか知らない判断材料もあるのでしょう。

ただ医師も職業人ですから、周りの病院や医院、クリニックの悪口を患者さんに言うことはありません。

たとえあまり評判が良くない病院について伺っても、「あそこはダメやから止めときなさい」なんて絶対言えません。

自分の家族や中の良い友人に医師がいるなら本音が聞けるとは思いますが、医師がすすめる病院が良いかどうかは分からない部分もあります。

学会での成績はあった方がいいのか?

整形外科のホームページを見ると、学会での発表実績が掲載されているところがあります。

たくさん学会で発表されている医師が良い医師か?これは正直分かりません。

もちろんたくさん発表をされていることは良いことなのでしょうが、だからといって診察力が高いかは別問題だと思います。

学会発表などの実績はあってもいいですが、なくても気にしなくていいでしょう。

受診後の判断材料

次に受信後の判断材料です。

説明が分かりやすい

これは当たり前ですね。患者さんに分かりやすく説明してくれる医師を選びましょう。

痛み止めの薬と湿布だけで済まさない

これは受診前の判断材料とも重なるのですが、急性期でリハビリをしない方がいい時期や痛みがひどすぎる場合には痛み止めの薬と湿布で様子を診ることも必要です。

逆に慢性痛では痛み止めの薬と湿布では根本的な解決にならない場合が多いので、リハビリを受けられる環境が必要でしょう。

物理療法のみで済まさない

これは先ほど詳しくお伝えしましたね。理学療法士や作業療法士によるリハビリが受けられる病院を選んでください。

いつも受診しても同じ患者さんがいる

たくさん患者さんが来院していることは、選ばれている整形外科であるひとつの指標になります。

ただいつ受診に行っても、同じ患者さんが待合室にいれば、それはあまり良い傾向ではありません。

風邪の治療なら1回か2回診察を受けて薬を処方してもらえば寛解する(症状は良くなる)でしょう。そうなればもう通いませんよね。

普通の病気やケガの場合、病院に行かなくなるのが当たり前なのですが、整形外科はそのあたりがちょっと特殊で、ずっと通うことに意味があると思われがちです。

その証拠に、人気のある整形外科のシャッターの前には、早くから患者さんが並んでいます。

多くは顔見知りで、世間話をするのがいつもの光景です。中には「◯◯さん、最近来ないけど、どこか悪いんかなぁ」なんて言ってる患者さんもいます。

これは有名な病院あるあるで、身体のどこかが悪くなるから病院に受診するので、病院に来なくなった人は本来良くなったと考えるべきなのに、逆に身体の不調を心配されるのです。

もちろん風邪と整形外科の疾患を一概に比べるのは乱暴かもしれませんが、ひとつの目安にはなると思います。

診察時に医師が身体の動きを確認するか

最近レントゲンと問診だけで診断がくだされるとよく耳にします。

呼吸器科の医師が胸の音を聴診器で聞くことが必須であるように、整形外科では触診や動きの確認は必須です。

何回か診察に入ることがあれば、毎回患部を確認してくれることもポイントです。

リハビリの頻度

整形外科でのリハビリは基本的には150日以内というルールがあります。(ただし一部例外もあり)

参照) 整形外科のリハビリ期間の上限は?

リハビリの頻度は医師が決めることですが、たとえば骨折後のリハビリなどでは可能な限り回数を受けられた方がいいので、10日1回、2週間に1回では困ります。

できれば高い頻度でリハビリを受けられる整形外科がいいでしょう。でもこれは患者さんの数や、理学療法士のマンパワー的な問題にもよりそうです。

すぐ手術と言われる

これは大病院の話ですが、「あそこに行くとすぐ手術と言われる」と噂があるとちょっと考えます。

病院にはそれぞれ役割分担がありますので、手術をすることが役割であることは理解しましょう。あと絶対手術した方がいいとこともあるのも事実です。

ただ保存療法でもまだ維持できる可能性をさぐる段階で、患者さんが希望していないのに手術をすすめられたという話をよく聞きます。

手術するかしないかはあくまでご本人の意思ですので、そのあたりを汲み取ってくださる先生がいいですね。

番外編

いちおう以上が意見として出た整形外科の見分け方なのですが、ここから一般的な話を少し付け加えておきます。

スタッフがころころ変わる

これは内部がゴタゴタしていることを表します。

「別にスタッフが変わっても私たちには影響ないわ」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、少なからずその整形外科に受診する限りは影響を受けます。

たとえば受付の対応が悪くなったり、待ち時間が長くなったり、慣れ親しんだリハビリのスタッフがいなくなりラポートを築けなかったり、ゴタゴタによる悪影響は必ず受けます。

何よりもそんな内部がゴタゴタしている整形外科では、ちゃんとした治療ができるとは思えません。表面上は取り繕っても、受診されている方ならどこかでその微妙な空気を感じると思います。

トイレがきれい

「神は細部に宿る」と言われますが、汚れがちなトイレをきれいに保てている施設は、清掃が行き届いていると考えていいでしょう。

受付が丁寧

やっぱり気持ちよく受診したいのでこれも重要。電話対応も気持ちよくして欲しいですね。

待ち時間が少ない

待ち時間が長くイライラしていると、診察でもうまくコミュニケーションがとれなくなる人がいます。

待ち時間が長いことを仕方ないとせず、予約制にしたり、待合室を工夫したり、何か対策を立ててくれていると嬉しいですね。

地域の大病院と連携がとれている

街の整形外科医院やクリニックの場合、大きな手術をを受ける場合や、MRIやCTが必要になった場合、近隣の提携病院に受診に行ってもらうことになります。

現在の医療界のシステムでは、連携ができていない整形外科医院やクリニックはまずないと思いますので、あまり心配しなくてもいいでしょう。(あったらかなり危ういです)

設備

基本的にはレントゲンがあれば大丈夫。あとCTは連携病院で撮ればいいので、あるなしはあまり重要にはならないのではないでしょうか。

まとめ

良い整形外科の見分け方についてお伝えしてきました。

書く前に思ってたよりかなりのボリュームになってしまいましたが、理学療法士目線で書きました。

最後に2つ、重要なことをお伝えします。

ひとつめ。おすすめの整形外科の見分け方を書いてきたのですが、病院をコロコロ変えることを推奨しているわけではありません

医師のその診断には理由がありますので、くれぐれも症状の自己判断は辞めましょう。

ふたつめ。自分の都合の良い話だけをしてくれる整形外科が良い病院ではありません。

客観的に診断し、一番良い治療方法を提示してくださる医師が私たちにとって良い医師です。

ただ人間ですから合う合わないという問題も正直あると思います。忙しい日には不機嫌になる医師もいますから・・・。

ここまで書いてきて身も蓋もない話ですが、最終的には相性、「この先生に診てもらいたい!」と思える医師が良い医師ではないでしょうか。

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